青森県漁連(松下誠四郎会長)は26日までに、県内沿岸の44漁協を地域別に4漁協へ集約する再編計画で、合併の目標を2020年度末から5年後の25年度末に延期する方針を決めた。今後は、合併協議を離脱した漁協にも再び参加を呼び掛ける見通し。県漁連は近く、各漁協へ延期の方針を提案し、説明する機会を設ける。[br][br] 25日に青森市で開かれた県漁連の理事会で延期の方針が示された。出席した理事によると、5年延期に対する異論は出なかった。[br][br] 合併は水揚げ量の減少や担い手不足で経営が困難な漁協を集約し、経営基盤の強化を図る狙いがある。これまで取り組んできた合併計画では、県内漁協を「三八」「下北」「陸奥湾」「西北」の4地域をブロック化し、合併推進協議会を各ブロックで設立していた。[br][br] 今年は新型コロナウイルスの影響もあり、合併協議の進展がなかった。昨年12月の県漁協経営安定対策協議会の会合では、合併を4年延期する方針が示されたが、さらに1年先送りすることとなった。[br][br] 県南関係では、三八ブロックの合併推進協議会で会合を6度開催。合併後の名称は「青森県太平洋南部漁業協同組合」に決まっていた。[br][br] 下北ブロックは、16漁協が参加。大間町、風間浦村佐井村の漁協を北通地区、むつ市、東通村、六ケ所村の漁協を東部地区の2地区に分けて協議してきた。[br][br] 取材に対し、県南地方のある理事は「5年延期は合併するために妥当な期間だと思う。県漁連が合併に向けた具体的な進め方を決めるのはこれからだろう」と述べた。