青森県は17日、地域密着型金融推進の取り組み状況を評価する「地域金融推進レポート2020」を公表した。メインバンクに対する中小企業の総合満足度は67・8点(前年度比0・3点増)と横ばい。個別項目別の満足度では、融資関連や情報提供などの項目で上昇し、新型コロナウイルスの影響を受ける企業への積極的な支援が満足度に反映された。県は「新型コロナを乗り越えるために、今後は経営支援の取り組みが求められる」と提言した。[br][br] 同日、青森市で開かれた地域金融推進協議会で報告した。アンケートは20年10月1日~11月27日の間、県内に事業所を有する中小企業2051社を対象に実施し、1535社(74・8%)から回答があった。[br][br] 個別項目別の満足度は、「融資制度や補助金の情報提供」が68・4点(3・3点増)と最も上昇した。そのほか、「融資や条件変更の対応」71・2点(2点増)、「融資手続きの簡単さ」73・3点(1・6点増)など融資関連の項目の向上が目立った。[br][br] 資金調達の現状として、融資や条件変更を断られる「謝絶経験」の有無を訪ねると、4・8%(0・9ポイント増)があると回答。謝絶理由(複数回答)については「総合的判断」が48・4%と最大で、「返済財源に乏しい」が45・2%と続いた。[br][br] 新型コロナ関連融資については、メインバンクからヒアリングや情報提供があったのが46・8%。融資手続きは92・8%がスムーズにできたと評価した。