天鐘(2月14日)

日差しが力強さを増すこの時季は、本格的な春の訪れを待つ童謡や唱歌に心が和む。歩き始めた「みいちゃん」が、おんもに出たいと願う『春よ来い』などは、直球のかわいらしさだ▼『どこかで春が』にも、自然の生命力を感じる。流れる雪解け水の音やヒバリの鳴.....
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 日差しが力強さを増すこの時季は、本格的な春の訪れを待つ童謡や唱歌に心が和む。歩き始めた「みいちゃん」が、おんもに出たいと願う『春よ来い』などは、直球のかわいらしさだ▼『どこかで春が』にも、自然の生命力を感じる。流れる雪解け水の音やヒバリの鳴き声は、遠くから聞こえる新しい季節の足音。さらに、次もそんな春の息吹を予感させる楽しい歌ではあるのだが…▼〈これこれ、杉の子、起きなさい〉の『お山の杉の子』。これには思わず身構える方が多かろう。お日さまにニコニコと声を掛けられ、目覚めるのは杉の花。花粉が元気に飛び回るシーズンが間近である▼今年はコロナの中で大変だ。換気で窓を開ければすかさず侵入、こすった目はウイルスが心配になる。人前でくしゃみをすれば、白い目で見られるご時世。都会では「花粉症です」のマスク用スタンプが人気らしい▼逆に、毎年の症状と高をくくって、感染に気づかなければ大ごとにも。「少しでも気になったら受診を」と専門家は呼び掛ける。今や3人に1人とも、2人に1人とも言われる国民病。何ともやっかいな春先の浮遊物である▼思えば、去年の今ごろはマスク不足で大騒ぎだった。幸いにも、今は十分に手に入る。今シーズンの東北は飛散が少なめだと先日の記事にあったが、気は抜けない。わが身のための装備は万全に。おんもに出る際は、特に。