久慈市予算案193億円 8・7%減、震災前の水準に

久慈市は12日、2021年度一般会計当初予算案を発表した。総額193億2100万円で、前年度当初比8・7%の減。大型復興事業が完了したため、予算規模は東日本大震災後初めて200億円を下回り、震災前の水準に戻った。新型コロナウイルス感染症の影.....
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 久慈市は12日、2021年度一般会計当初予算案を発表した。総額193億2100万円で、前年度当初比8・7%の減。大型復興事業が完了したため、予算規模は東日本大震災後初めて200億円を下回り、震災前の水準に戻った。新型コロナウイルス感染症の影響で税収が減る見通しもあり、歳出抑制に努めた編成となった。[br][br] 一方で産後健診、18歳以下のインフルエンザ予防接種の費用助成など子育て支援は拡充する。遠藤譲一市長は「厳しい財政状況の中でも、日々の生活や子育てなど市民に寄り添う部分の予算はしっかりと確保できた」と強調した。[br][br] 歳出を見ると、人件費や公債費など義務的経費104億1979万円(前年度比1・3%増)、普通建設事業費16億1583万円(18・2%増)、災害復旧事業費771万円(96・3%減)。普通建設事業費は広域道の駅整備で増加。19年の台風19号からの災害復旧を終えたほか、前年度約17億円を計上した震災関連の復旧・復興事業が進み、歳出が減少した。[br][br] 新規は巻き網船団の誘致に向けた水揚げ奨励事業費500万円、平庭高原のシラカバ林再生に向けた調査費110万円、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震を想定したハザードマップ更新650万円など。[br][br] 歳入のうち、自主財源は56億8298万円(5・0%減)で、構成比は29・4%。市税は新型コロナの影響で5・7%減の36億1784万円となった。繰入金は7億2903万円で、財政調整基金から4億4千万円、市債管理基金から2億円をそれぞれ取り崩す。[br][br] 依存財源は136億3801万円(10・1%減)で、うち地方交付税は復興特別交付税がほぼなくなり64億9798万円(16・1%減)。市債は17億4282万円(11・8%減)で、21年度末残高は214億5359万円を見込む。