【新型コロナ】黒石あけぼの病院でクラスター 感染拡大の恐れ、県「重大事案」と危機感

黒石あけぼの病院でのクラスター発生を受け、会見する有賀玲子県健康福祉部長(左)ら=10日、青森県庁
黒石あけぼの病院でのクラスター発生を受け、会見する有賀玲子県健康福祉部長(左)ら=10日、青森県庁
入院患者や医療従事者ら計40人の新型コロナウイルス感染が10日判明した黒石市の黒石あけぼの病院。全員が軽症か無症状だが、重症化リスクの高い高齢者も多数感染し、青森県は「厳しい状況になることもあり得る」と危機感をあらわに。病院では外来診療のほ.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 入院患者や医療従事者ら計40人の新型コロナウイルス感染が10日判明した黒石市の黒石あけぼの病院。全員が軽症か無症状だが、重症化リスクの高い高齢者も多数感染し、青森県は「厳しい状況になることもあり得る」と危機感をあらわに。病院では外来診療のほか、訪問看護などを行っていて、病院外への感染拡大も懸念される。院内感染によってクラスター(感染者集団)化した可能性も高く、県健康福祉部の有賀玲子部長は「重大事案と捉えている」と強調。感染拡大防止に全力を挙げる考えを示した。[br][br] 県内の医療機関でのクラスターは、昨年10月に弘前市で発生した飲食店クラスターから派生した同市の病院に続き2例目。[br][br] 黒石あけぼの病院の診療科は精神科や心療内科などで、通所リハビリ(デイケア)や訪問看護も行っている。県によると、同病院の職員は約150人、入院患者は約120人。外来診療では1日60人程度が受診しているという。[br][br] 外来診療は、50代女性職員の感染が確認された9日に休診した。ただ、県は「外来の受診人数や診察状況を把握し切れていない」として調査を急いでいる。[br][br] 外来患者については、必要な検査を行う方針。訪問看護を受けた人も調査する予定で、県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「検査が必要な人は多い」としている。[br][br] 感染経路は不明だ。県外への移動歴や陽性者との接触は確認されていないが、9日以前から複数の職員に熱やせきなどの症状があったという。[br][br] 大西医師は「市中感染がまん延しているという状況ではないが、県内で経路不明者が複数確認されている。こういった状況(大規模クラスター)はいつ、どこでも起こり得る状況だった」との認識を示した。[br][br] 一方、クラスター発生を受けて会見した黒石市の高樋憲市長は「感染を拡大させないことに全力を傾注する。市民一丸でクラスターを封じ込めたい」と語った。市民への外出自粛要請や小中学校の休校、公共施設の利用停止などの措置は取らないとした。黒石あけぼの病院でのクラスター発生を受け、会見する有賀玲子県健康福祉部長(左)ら=10日、青森県庁