路駐、ポイ捨て… ワカサギ釣り客マナーに住民大迷惑/六ケ所

奥の内沼まで数百メートル近くの路上駐車が続く付近の農道=1月中旬、六ケ所村(同村提供)
奥の内沼まで数百メートル近くの路上駐車が続く付近の農道=1月中旬、六ケ所村(同村提供)
冬のワカサギ釣りシーズンを迎え、青森県内外の人たちでにぎわう六ケ所村の内沼で、釣り客のマナー違反が問題となっている。周辺道路で路上駐車が横行、ごみのポイ捨ても後を絶たず、地域住民から怒りの声が上がる。村は改善に取り組むものの、釣り客の管理に.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 冬のワカサギ釣りシーズンを迎え、青森県内外の人たちでにぎわう六ケ所村の内沼で、釣り客のマナー違反が問題となっている。周辺道路で路上駐車が横行、ごみのポイ捨ても後を絶たず、地域住民から怒りの声が上がる。村は改善に取り組むものの、釣り客の管理に関する責任が曖昧なため、強い呼び掛けはできず、解決策を見いだせずにいる。[br][br] 村によると、内沼は周辺の道路に近く、釣り場への往来のしやすさが人気の理由の一つ。ただ、駐車場はなく、もともと路上駐車が目立っていたという。[br][br] 地域の男性は「近くの農道から沼の入り口まで、数百メートルくらい車が並ぶこともある」とため息交じりに話す。周辺道路は駐車禁止区域ではないものの、迷惑駐車が生活道路として利用する地域住民を困らせ、早期の解決を望む声は強い。[br][br] また、一部のマナーの悪さも問題視されてきた。ごみを持ち帰らないばかりか、トイレが近くにないため、周辺民家の敷地で排せつを済ます釣り客もいた。「釣りに来ないでほしい」と閉鎖を求める住民もいるほどだった。[br][br] 村は数年前から沼近くに50台ほどの臨時駐車場を整備し、仮設トイレの設置も進めた。しかし、今年は豊漁との情報が広まり、休日には多いときで100台以上の車両が訪れ、対応は追い付いていない。[br][br] 問題解決を難しくするのは、責任の所在の曖昧さも影響する。内沼は県管理で、小川原湖漁協が漁業権を持つ。本来、ワカサギ釣りをするには漁協から遊漁券を購入しなければならないはずが、人手不足のほか長年にわたり慣習的に利用されてきたこともあり、ルールを守っているかの確認は徹底されず、実質的な野放し状態が続いている。[br][br] 村の役割もはっきりしない。村政策推進課の担当者は「釣り人に『来ないでくれ』と言うことは村としてできない。交通安全のために駐車場を整備してはいるが、そもそも村が用意するものかという疑問もある」と頭を悩ませる。[br][br] こうした問題はかつて、近隣の東北町でも見られた。同町の姉沼では2016年に新たな団体に管理を委託することで改善を図った。[br][br] 姉沼でワカサギ釣りの運営を担う青森フィッシングガイドの西本匡代表は「まずは管理体制を整えることが第一だ。料金を取って安全管理することでマナーも向上する」と指摘。「管理により問題の改善が図られるばかりでなく、ワカサギ釣りを地域資源として活用できるようになった。六ケ所村でも同様のことができるはずだ」と話す。奥の内沼まで数百メートル近くの路上駐車が続く付近の農道=1月中旬、六ケ所村(同村提供)