コロナ禍春闘スタート 賃上げの流れ継続焦点

七尾嘉信会長(左)に春闘に関する申し入れ書を手渡す塩谷進会長=29日、青森市
七尾嘉信会長(左)に春闘に関する申し入れ書を手渡す塩谷進会長=29日、青森市
連合青森(塩谷進会長)は29日、青森県経営者協会(七尾嘉信会長)に、月額1万500円(増加率5・0%)程度の賃上げを要求し、県内で2021年の春闘が事実上始まった。近年は、賃金を底上げするベースアップ(ベア)を7年連続で達成している。新型コ.....
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 連合青森(塩谷進会長)は29日、青森県経営者協会(七尾嘉信会長)に、月額1万500円(増加率5・0%)程度の賃上げを要求し、県内で2021年の春闘が事実上始まった。近年は、賃金を底上げするベースアップ(ベア)を7年連続で達成している。新型コロナウイルスの影響で企業の業績が悪化する中、賃上げの流れを継続できるかが焦点となる。[br][br] 同日、塩谷会長が青森市の同協会を訪れ、七尾会長に文書で労使交渉を申し入れた。賃上げ要求額の内訳は、定期昇給相当分3600円(2・0%相当)、ベア分4600円(2・0%)、格差是正分2300円(1・0%)。[br][br] 賃上げのほか、▽雇用形態間の格差是正▽男女間の賃金格差、生活関連手当支給基準の是正▽働き方の見直し▽法定最低賃金の改正―も要請した。[br][br] 塩谷会長は「新型コロナで労働者は生活不安を抱えている。ボーナス削減もあり、月例賃金の改善が必要だ」と指摘。「ここで流れを止めれば、デフレ脱却の取り組みが水の泡。経済の回復や労働人口の減少解消のためにも賃上げを実現したい」と述べた。[br][br] 一方、申し入れを受けた七尾会長は「事業の継続と雇用の維持が大前提」と強調。「新型コロナで多くの企業の業績が悪化しており、一律の対応は難しい。自社の業況を踏まえながら労使間で協議していく必要がある」との認識を示した。[br][br] 同協会は2月24日の理事会で方針を協議。3月10日に労使交渉懇談会を行う。七尾嘉信会長(左)に春闘に関する申し入れ書を手渡す塩谷進会長=29日、青森市