【八戸2工業用地造成事業終了】新たな産業団地の重要性高まる

八戸北インター工業団地の用地。同団地は受け入れの限界が近く、新産業団地開発の重要性が高まっている=25日
八戸北インター工業団地の用地。同団地は受け入れの限界が近く、新産業団地開発の重要性が高まっている=25日
青森県新産業都市建設事業団が2020年度末で、桔梗野工業団地と八戸北インター工業団地の造成事業を終了することを決定し、今年4月からは八戸市が両工業団地に残る未分譲地の維持管理と売却を進めることになる。桔梗野工業団地はほぼ完売状態の上、市内の.....
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 青森県新産業都市建設事業団が2020年度末で、桔梗野工業団地と八戸北インター工業団地の造成事業を終了することを決定し、今年4月からは八戸市が両工業団地に残る未分譲地の維持管理と売却を進めることになる。桔梗野工業団地はほぼ完売状態の上、市内の有力な企業集積地である北インター工業団地も分譲率が95%に迫り、既に受け入れの限界が近い。企業立地の需要が好調を維持する中、市が開発を進める新産業団地の重要性が高まっている。[br][br] 市によると、北インター工業団地の総面積は約157・7ヘクタールで、分譲用地は約99・5ヘクタール。事業団から無償譲渡を受ける未分譲地は、契約手続き中の用地を除いて4区画で計約4万7400平方メートルあり、譲渡後は市が管理や分譲促進を担う。[br][br] 北インター工業団地は、年平均約3万平方メートルのペースで売却が進んできたが、20年度は新型コロナウイルス禍の影響が広がる中でも例年以上に需要が増大。現時点で4社に計5万1423平方メートルを売却し、分譲率は前年度から5・2ポイントアップして94・6%に上った。[br][br] 一方、桔梗野工業団地には約5万8900平方メートルの未分譲地が残り、ほぼ全てが工業用地に適さない軟弱地盤だ。このうち約3万6400平方メートルには、市と土地の貸借契約を締結した企業が大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を建設しているが、残る4割弱の軟弱地盤用地の利活用策も引き続きの課題となる。[br][br] 分譲の上限が迫った両工業団地に代わる企業集積地として、市は新産業団地「八戸北インター第2工業団地」の開発を進めている。実施設計では、総面積48・87ヘクタールで北インター工業団地の3分の1以下だが、分譲開始時期は最短でも24年度とまだ3年以上も先だ。[br][br] 企業誘致を巡る都市間競争が激化する今、八戸進出の機会を逃さないよう、企業ニーズを捉えた新産業団地の整備は急務になっている。市産業労政課の小笠原了課長は「コロナ禍でも八戸北インター工業団地は拠点性が高まる半面、用地は少なくなっている。新産業団地の事業を着実に進めていきたい」としている。八戸北インター工業団地の用地。同団地は受け入れの限界が近く、新産業団地開発の重要性が高まっている=25日