天鐘(1月3日)

お正月の三が日は、やはり特別である。久しぶりの雑煮に舌鼓を打つ。目移りしてしまうおせちに祝い酒が進む。掃除、洗濯、料理の家事は極力避けるべきとも。寝正月を決め込んで、ぜいたくな時間を過ごす▼正月が明けたら体を動かそう―。果たしたことのない新.....
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 お正月の三が日は、やはり特別である。久しぶりの雑煮に舌鼓を打つ。目移りしてしまうおせちに祝い酒が進む。掃除、洗濯、料理の家事は極力避けるべきとも。寝正月を決め込んで、ぜいたくな時間を過ごす▼正月が明けたら体を動かそう―。果たしたことのない新年の誓いである。おなか回りを気にしながら、スポーツ中継に熱くなるのも毎年のこと。サッカー天皇杯、ラグビー大学選手権と注目カードがめじろ押しだ▼そして箱根駅伝である。たすきをつないで長距離を走破する駅伝は日本発祥の競技。その代名詞でもある伝統の大会は1920年に始まった。個の力と責任感、チームの絆によって紡がれるドラマが心を打つ▼八戸市で生まれ育ち、優勝候補の一角・駒澤大のエースに。田澤廉選手は7人抜きの意地を見せたものの、実力を発揮し切れずに「花の2区」で7位。満を持して臨んだ2度目の箱根は、ほろ苦い経験となった▼今季の1万メートルの持ちタイムは日本人学生で最速。2区の駒大記録を塗り替えながらも悲愴(ひそう)感すら漂うのは、期待を集める大器ゆえだろう。まだ2年生。リベンジを果たし、さらに世界へと羽ばたいてほしい▼一瞬の歓(よろこ)びのために悔しさや苦しみと向き合う。アスリートの宿命かもしれない。どんなドラマが待っているのか。郷土ゆかりの選手である。なおさら応援に力が入る。早くも来年の正月が楽しみだ。