今年最後のタラ漁、活気づく/むつ・脇野沢

ケースいっぱいのタラが並ぶむつ市脇野沢漁港=28日
ケースいっぱいのタラが並ぶむつ市脇野沢漁港=28日
「タラの里」として知られるむつ市脇野沢地区。今月下旬から漁が本格化し、まとまった量が漁獲されている。今年最後の操業となった28日は漁船全19隻が出漁。1日当たりで今季2番目に多い59トンの漁獲があり、漁港は活気に沸いた。 同地区は12~2月.....
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 「タラの里」として知られるむつ市脇野沢地区。今月下旬から漁が本格化し、まとまった量が漁獲されている。今年最後の操業となった28日は漁船全19隻が出漁。1日当たりで今季2番目に多い59トンの漁獲があり、漁港は活気に沸いた。[br][br] 同地区は12~2月が漁期で、産卵で陸奥湾に訪れたところを底建網で狙う。今季は今月3、6両日に「場取り」と呼ばれる漁場の取り合いと網入れが行われ、6日に漁が始まった。[br][br] 同市の脇野沢村漁協によると、今季は海水温の高さからか来遊が少し遅れた。加えて、しけで操業できない日が多く、漁の本格化は22日からとなった。25日現在の漁獲量は211トン。天候に恵まれて30年ぶりに千トンを突破した前年を下回っており、今季の大台突破は難しいと見ている。[br][br] 2005年度に6トンまで落ち込んだ漁獲量は、08年度から回復傾向となり、昨年度は約1050トンを記録。一方、全国的な豊漁で1キロ当たりの平均単価は約190円と振るわず、過去30年間で初の200円割れとなった。[br][br] 同漁協の蛸島康之業務課長(64)は「新型コロナウイルスの影響で忘年会が中止になり、飲食店の需要がない。今年はヒラメやホタテも振るわず、漁師は苦しんでおり、せめて前年を上回る価格になってほしい」と願っていた。 ケースいっぱいのタラが並ぶむつ市脇野沢漁港=28日