宇部煎餅店(久慈)第2工場が稼働 南部せんべい生産大手

最新型の焼成機が並ぶ宇部煎餅店の第2工場内=16日、久慈市
最新型の焼成機が並ぶ宇部煎餅店の第2工場内=16日、久慈市
南部せんべいの生産量で国内最大規模を誇る久慈市の宇部煎餅店(宇部清志郎社長)が同市長内町の本社敷地内に整備を進めていた第2工場が完成し、今月中旬から稼働を始めた。人気商品「厚焼きピーナッツ煎餅」の製造に特化し、需要増に対応する。1日当たりの.....
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 南部せんべいの生産量で国内最大規模を誇る久慈市の宇部煎餅店(宇部清志郎社長)が同市長内町の本社敷地内に整備を進めていた第2工場が完成し、今月中旬から稼働を始めた。人気商品「厚焼きピーナッツ煎餅」の製造に特化し、需要増に対応する。1日当たりの生産量は、5年後をめどに4割増の約70万枚まで引き上げる計画だ。[br][br] 厚焼きは、一般的な南部せんべいとは異なるクッキータイプ。従来品の販路は東日本中心だったのに対し、大阪や名古屋など西日本で引き合いが強い。ここ5、6年で注文が急増し、生産が追い付かない状況が続いていた。[br][br] 15日に稼働した第2工場は、鉄骨造り一部2階建て、延べ床面積2623平方メートルで、事業費が約6億5千万円。国の津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金を活用した。新たに20人を雇用する方針で、随時募集する。[br][br] 設備面では煎餅の焼成や包装、箱詰め、ロボットによる倉庫作業など、これまで手作業だった工程も含めて製造ラインの大半を自動化。13台ある厚焼き専用の焼成機は段階的に導入し、最終的に20台まで増やす。一般の見学スペースも設け、希望者を受け入れる。[br][br] 同社によると、今年2月期の売上高は前期比1億3千万円増の約9億8千万円。今期も堅調で10億円台を見込んでおり、新工場がフル稼働する5年後には20億円も視野に入れる。[br][br] 宇部社長は「まだまだ南部せんべいが知られていない地域もある。看板商品を通じ、南部せんべい全体の認知度も高めていけたら」と意欲を見せる。最新型の焼成機が並ぶ宇部煎餅店の第2工場内=16日、久慈市