【GoTo全国一斉停止】「急ブレーキ」「仕方ないが…」 観光・宿泊業者に衝撃と困惑

「Go To トラベル」の全国一時停止が決まり、北奥羽地方の観光・宿泊事業者への影響が懸念される(写真はコラージュ。左から時計回りに、東北新幹線、グランドサンピア八戸の客室、八食センター)
「Go To トラベル」の全国一時停止が決まり、北奥羽地方の観光・宿泊事業者への影響が懸念される(写真はコラージュ。左から時計回りに、東北新幹線、グランドサンピア八戸の客室、八食センター)
政府の観光支援事業「Go To トラベル」が、今月28日から来年1月11日まで全国で一時停止する事態を受け、北奥羽地方の観光・宿泊事業者には衝撃と困惑が広がっている。新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ売り上げは、GoTo効果で回復基調に.....
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 政府の観光支援事業「Go To トラベル」が、今月28日から来年1月11日まで全国で一時停止する事態を受け、北奥羽地方の観光・宿泊事業者には衝撃と困惑が広がっている。新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ売り上げは、GoTo効果で回復基調にあったが、菅政権の突然の方針転換で年末年始の書き入れ時は一変。「急ブレーキを踏まれた」「仕方ないとはいえ…」―。事業活動が軌道に乗り始めていただけに影響は大きく、ホテルや旅行会社は予約キャンセルなどの対応に追われた。[br][br] GoToの恩恵を取り込み、事業の立て直しを図ってきたホテル業界。グランドサンピア八戸には、14日夜から問い合わせの電話が相次ぎ、キャンセルも数件あったという。高屋昌弘営業支配人は「お客さまも突然のことで戸惑っているのでは。年末年始は順調に予約が入っていたので、影響は大きい」と肩を落とす。[br][br] 三沢市の「星野リゾート 青森屋」の岡本真吾総支配人は「15日の時点で多くのキャンセルがあるということはないが、しっかりと感染症対策を講じて、お客さまを精いっぱいもてなすことに尽きる」と話す。[br][br] 風間浦村の下風呂温泉郷は、GoToなどのキャンペーンで宿泊客が増えていた。村観光協会長で、下風呂観光ホテル三浦屋を経営する三浦庸一社長は「商売的には影響が少なからず出るだろうが致し方ない」と政府の判断に理解を示す一方、「感染動向を見ながら運用してもらいたい。落ち着きを取り戻したら徐々に広げてほしい」と求める。[br][br] 八戸市の八食センターは、GoTo利用者に配られる「地域共通クーポン」の使用が好調だった。松橋寛事務局長は「年末年始は帰省客が少なく、せめてGoToは、と思っていたが…」と落胆し、「地元や近隣の方に来てもらえるようにアピールしたい」と語る。[br][br] 久慈市内で博物館やレストランを運営する「久慈琥珀」(同市)もクーポン利用が多く、一時停止の影響は少なくない。新田久男社長は「どの程度の感染状況になれば事業を停止するのか、目安をはっきり示してほしい」と注文を付ける。[br][br] 十和田湖休屋の十和田神社周辺では、来年1月末までイルミネーションイベント「十和田湖光の冬物語」を開催中。実行委員会事務局の十和田市版DMO(観光地域づくり推進法人)十和田奥入瀬観光機構は「大半の来場者は近隣からマイカーで来ている。マイクロツーリズムを狙いにしていたので、大きな影響はなさそうだ」との見方を示す。[br][br] 旅行会社には15日、GoTo利用者からの問い合わせや予約のキャンセルが相次いだ。トラベルプランニング(八戸市)の佐藤久男社長は「急な一時停止なので混乱するが、これで感染拡大が収まり、また旅行できる環境になるように前向きに捉えたい」と話した。「Go To トラベル」の全国一時停止が決まり、北奥羽地方の観光・宿泊事業者への影響が懸念される(写真はコラージュ。左から時計回りに、東北新幹線、グランドサンピア八戸の客室、八食センター)