【デーリー東北賞】受賞者、さらなる高みへ決意

「プレーヤーとして進化を続けたい」「県南の財産の裂織を守り続ける」―。15日に「第49回デーリー東北賞」の贈呈を受けた将棋のアマ名人中川慧梧さん(28)=八戸市出身=と、十和田市の南部裂織保存会(小林輝子会長)は、それぞれ喜びを語り、さらな.....
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 「プレーヤーとして進化を続けたい」「県南の財産の裂織を守り続ける」―。15日に「第49回デーリー東北賞」の贈呈を受けた将棋のアマ名人中川慧梧さん(28)=八戸市出身=と、十和田市の南部裂織保存会(小林輝子会長)は、それぞれ喜びを語り、さらなる高みに向かって決意を新たにした。[br][br] 中川さんは13歳で北奥羽将棋名人戦(本社主催)を最年少で制するなど、大学まで順調にキャリアを積んだ一方、就職後は結果が出ずに苦しんだ。[br][br] 背水の陣で臨んだ昨年、これまでの地道な研さんが結実した。第73回全日本アマチュア将棋名人戦で青森県出身者として69年ぶりに優勝すると、第36期全国アマチュア王将位大会でも3度目の頂点に。アマ最高の七段への昇段を果たした。[br][br] 中川さんは受賞に「好きなことに情熱を傾けていただけ」と謙虚な姿勢。地元の後輩たちに「八戸の恵まれた将棋環境で実力を伸ばし、長く続けてほしい」とエールを送った。[br][br] 南部裂織保存会は1975年、県南地方の伝統工芸を復活、普及させたいと、十和田市の菅野暎子さん(36~2004年)が設立した。現在は同市の体験施設・匠工房「南部裂織の里」を拠点に、県内外の会員165人が菅野さんの遺志を受け継ぎ、活動している。[br][br] 生前の菅野さんの思いが詰まった同工房で行われた賞の贈呈。菅野さんの実姉の小林さんは、工房に飾られた妹の写真パネルを背に、「菅野が一番喜んでいると思う」と感極まった。[br][br] 小林さんは「会員が同じ志を持ち、裂織を100年後につなげる。人々に和みを与える工房でありたい」と意欲を示した。