【衆院議長在任最長タイ】心掛けた公平中立 大島氏「時の流れ」

在任期間を振り返る大島理森衆院議長=12月上旬、八戸市内
在任期間を振り返る大島理森衆院議長=12月上旬、八戸市内
2015年4月に衆院議長に就任した大島理森氏は11日、衆院議長としての在任日数が2029日となり、河野洋平元議長と並んで歴代最長となった。大島氏は同日までに八戸市内で本紙の単独インタビューに応じ、国会運営への思いなどを語った。 ―在任日数が.....
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 2015年4月に衆院議長に就任した大島理森氏は11日、衆院議長としての在任日数が2029日となり、河野洋平元議長と並んで歴代最長となった。大島氏は同日までに八戸市内で本紙の単独インタビューに応じ、国会運営への思いなどを語った。[br][br] ―在任日数が12日に単独1位となる。[br] 日本の議会制民主主義が国民の期待に応えられるよう、議長職として公平中立を心掛けてきた。[br] 各党、各会派のご推挙、地元の皆さまの支えがあり、図らずもこのような在任日数となったが、時の流れであったように思う。[br] 今年は特に、議会開設から130周年だった。歴史の重みを踏まえながら、憲政発展のため、初心を忘れることなく努力しなければと思っている。[br][br] ―前天皇陛下(上皇さま )の退位に関する議論では、与野党の意見集約を先導した。[br] ご退位に関する議論では、衆参のどんな小さな会派でも意見を聞き、総意、合意点を見いだすことに最大の注意を払った。[br] 当時、国会では、いわゆる共謀罪を巡る与野党の激しい議論があった。そうした中、穏やかな環境で議論し、政局にはしないようにするには、場所も大事だと考え、衆参議長公邸を中心に環境づくりをした。その趣旨に賛同していただき、各党各会派に真摯に議論してもらうことができたと思う。[br] この問題に関しては今後、皇位継承問題も大きな課題として残されている。願わくば、穏やかな環境の中、菅政権の下で結論を出してほしい。[br][br] ―歴代議長の中でも、談話や所感を発し、与党側に注文を付ける機会が多ったのでは。[br] 国権の最高機関と位置付けられている国会は、議論の場であり、行政監視の場でもあるが、権力闘争の場という現実もある。[br] その中で、数が多い与党はある程度我慢をしなければならない。結果を出すのが与党の責任だとしても、数があるから乱暴なことをしてもいい―では国会は保てない。このように許されない範囲であれば、与党にももの申すのが公平中立の議長のポジションだと思っている。[br][br] ―今後の国会の進むべき道は。[br] コロナ禍など世界中でさまざまな問題があり、グローバル化やICT化も進んでいる。国会も改善を忘れず、在り方を研究し、努力しなければならない。現在の国会が国民にどう見られているかを考えると、改善すべき点もあるだろう。[br] 与野党ともに、今の国会の姿で国民の一層の期待に応えられるかを議論してほしいと思う。議長としてイニシアチブをとったらいいという人もいるが、機運が盛り上がらなければできない。総選挙の投票率が低い実態もある。深刻、真剣に考える時にきている。在任期間を振り返る大島理森衆院議長=12月上旬、八戸市内