東北農政局が9日発表した2020年産水稲の作柄概況によると、青森県全体の10アール当たりの収量は前年産を1キロ上回る628キロで、2年連続で全国1位となった。収量も2年連続で過去最高を更新。作況指数は105の「やや良」で確定した。南部・下北は583キロ(前年比1キロ減)で、作況指数は105だった。[br][br] 昨年同様、台風などの自然災害がほぼなく気温がおおむね安定したため、全もみ数と登熟が共に安定。9月ごろに日照時間がやや落ち込んでいたが、平年以上に暖かかったため、生育に大きな支障は出なかった。[br][br] 南部・下北以外の収量は、津軽は651キロ(2キロ増)で過去最高となり、青森は613キロ(2キロ増)。作況はいずれも105で「やや良」だった。[br][br] 県内の作付面積は4万5200ヘクタール(200ヘクタール増)と拡大した一方、主食用米の面積は3万8300ヘクタール(900ヘクタール減)と縮小。収穫量は28万3900トン(1700トン増)で、うち主食用米は24万500トン(5300トン減)。主食用米の減少は、新型コロナウイルスの影響で外食向けの業務用米が売れず、備蓄用米などに転換したことが原因とみられる。[br][br] 岩手県全体の収量は553キロ(1キロ減)、作況指数は103で「やや良」。作付面積は5万400トン(100トン減)で、うち主食用米は4万8200ヘクタール(100ヘクタール減少)。県北部の収量は521キロ(4キロ減)で作況指数は104の「やや良」だった。[br][br] 全国の収量は531キロ(3キロ増)、作況指数は前年と同じ99の「平年並み」だった。作付面積は146万2千ヘクタール(7千ヘクタール減)、うち主食用は136万6千ヘクタール(1万3千ヘクタール減)。[br][br] 都道府県別の作況指数をみると、国内最高は北海道の106で唯一の「良」だった。最低は山口県の73で「不良」だった。