高級洋梨「ゼネラル・レクラーク」香港で試験販売 海外進出の可能性探る

海外での販路拡大の可能性を探るため、香港で市場調査を初めて実施する青森県産ゼネラル・レクラーク=9月20日、南部町 
海外での販路拡大の可能性を探るため、香港で市場調査を初めて実施する青森県産ゼネラル・レクラーク=9月20日、南部町 
青森県は、リンゴに続く県産果実の輸出拡大を目指し、高級洋梨「ゼネラル・レクラーク」の市場調査を香港で実施する。これまで知名度不足から輸出量がいまひとつ伸び悩んでいたが、味や見た目が海外の富裕層に好まれるのではないか―と調査対象に初めて選んだ.....
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 青森県は、リンゴに続く県産果実の輸出拡大を目指し、高級洋梨「ゼネラル・レクラーク」の市場調査を香港で実施する。これまで知名度不足から輸出量がいまひとつ伸び悩んでいたが、味や見た目が海外の富裕層に好まれるのではないか―と調査対象に初めて選んだ。今月にも現地の量販店で試食や宣伝を通じ消費者の反応を聞き、海外進出の可能性を探る。 [br][br] 農林水産省の「特産果樹生産動態等調査」(2017年産)によると、ゼネラル・レクラークの栽培面積は青森県が32・6ヘクタールで全国トップ。主に南部町で産地形成されている。通常は、収穫後に1カ月ほど冷蔵庫に保管する「追熟」をして味わう。[br][br] 県から市場調査の業務を委託された全農県本部によると、ゼネラル・レクラークは国内外で知名度が広がっておらず、「需要拡大の伸び代がある」との見方を示す。収穫期間が短く、国内に競合産地がほぼない点を生かし、高単価で販売できる海外販路に可能性を見いだしたい考えだ。[br][br] アジア地域はリンゴやパパイアなど硬い果肉が親しまれる傾向が強い。軟らかな食感が現地の消費者にどう浸透できるかが、将来性を判断する上で重要となりそうだ。[br][br] 全農県本部りんご部りんご課の福嶋静せい課長は「海外市場で消費が伸びなかった原因を探り、期待できる市場かどうか判断したい」と意気込む。[br][br] 県国際経済課の鈴木耕司課長は「海外でも認知度が広がってほしい。リンゴに続く、県産の新たな果実として知ってもらい、需要拡大につなげていきたい」と展望を示した。[br][br] 約70アールで生産する南部町の泉山茂さん(70)は、需要拡大に期待を寄せる。「他品種と違って酸味も楽しめるなど、甘味に限らない味わい深さがある。香港に限らず、タイや他のアジア地域でも人気が広がってほしい」と本格的な海外進出を見据えた。海外での販路拡大の可能性を探るため、香港で市場調査を初めて実施する青森県産ゼネラル・レクラーク=9月20日、南部町