漁船・人身事故が過去5年で最悪ペースで増加/青森海保管内

青森海上保安部の管内で今年1~10月までの間、漁船の事故である海難や、乗船者の人身事故が過去5年で最悪のペースで増加している。冬季は海難が増加傾向となり、近年は漁船から海中転落した人は全て死亡か行方不明となっている。同海保や青森県、県漁連、.....
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 青森海上保安部の管内で今年1~10月までの間、漁船の事故である海難や、乗船者の人身事故が過去5年で最悪のペースで増加している。冬季は海難が増加傾向となり、近年は漁船から海中転落した人は全て死亡か行方不明となっている。同海保や青森県、県漁連、日本漁船保険組合県支所は18日、「漁船海難多発緊急事態宣言」を東北地方で初めて発令。来年3月まで緊急対策推進期間として救命胴衣の正しい着用など、海難防止対策を漁業者に求めている。[br][br] 同海保はむつ市から深浦町までの沿岸、沖合海域を担当。今年10月末までに海難に遭った漁船は9隻と前年同期比4隻増加。人身事故に遭った漁船乗船者は13人で、過去5年で最多だった前年同期の12件を上回っている。[br][br] 海難の内訳は、運航不能が最も多く4隻、浸水2隻、転覆と衝突、座礁が各1隻だった。[br][br] 同海保は緊急対策として、主に救命胴衣の正しい着用を推進。全国で過去5年に発生した海中転落事故で、救命胴衣の非着用者は生存率51%だったのに対し、着用者は90%と大幅に上昇しており、重要性をアピールしていく考えだ。[br][br] 同海保などは同日、青森市の巡視船おいらせ係留岸壁で、海難防止共同活動の出動式を実施。同海保の山下雄一郎部長が緊急事態宣言を発令した後、「関係機関と一体となって海難防止を推進していく」と述べ、参加した26人が海の安全を誓った。