漆の生産量日本一を誇る二戸市の市浄法寺文化交流センターで18日、漆の品質を評価する浄法寺漆共進会が開かれ、職人が今季採取した漆の出来栄えを競った。[br][br] 市と岩手県浄法寺漆生産組合(泉山義夫組合長)の主催。同組合の組合員ら39人が83たるを出品した。[br][br] 初辺(はつへん)(採取時期6月~7月上旬)、盛辺(さかりへん)(同7月中旬~8月下旬)、末辺(すえへん)(同9月)の3部門に分けて審査が行われ、審査員はたるに入った漆をへらですくい、粘度や色などの品質を確認していた。[br][br] 最も質が良いとされる盛辺で金賞を獲得した同組合の工藤竹夫さん(79)は「今年は長雨の影響で作業できる日が少なかったが、賞を取れてうれしく思う」と喜びを語った。[br][br] 泉山組合長は「天候不順の割には全体的に良い漆が採れている。本年度の生産目標の1・6トンは難しいかもしれないが、努力していきたい」とした。[br][br] 工藤さん以外の受賞者は次の通り。(敬称略)[br] ◇初辺▽金賞=長島まどか(岩手県浄法寺漆生産組合)▽銀賞=竹駒新吉(同)▽銅賞=秋本風香(二戸市地域おこし協力隊)近江啓吾(県浄法寺漆生産組合)[br] ◇盛辺▽銀賞=田口長吉(県浄法寺漆生産組合)▽銅賞=藤嶋弘伸(県浄法寺漆生産組合)遠藤由也(小西美術工藝社)[br] ◇末辺▽金賞=砂子田宏雅(県浄法寺漆生産組合)▽銀賞=谷田部文彰(同)▽銅賞=田中舘勉(同)、佐々木貫歳(市地域おこし協力隊)