【新型コロナ】弘前クラスター拡大の一途 県の初動遅れが一因か

弘前市の飲食店を中心とした新型コロナウイルスの感染は16日に一気に拡大し、青森県も実態をつかみきれない状況だ。この飲食店では今月1日以降、複数の従業員が体調不良を訴え、弘前保健所に少なくとも2回相談したが検査に至らず、10日まで営業を継続し.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 弘前市の飲食店を中心とした新型コロナウイルスの感染は16日に一気に拡大し、青森県も実態をつかみきれない状況だ。この飲食店では今月1日以降、複数の従業員が体調不良を訴え、弘前保健所に少なくとも2回相談したが検査に至らず、10日まで営業を継続していた。結果的に、県の初期対応の遅れが感染を拡大させた可能性もある。[br][br] 感染源の特定には至っていないが、何らかの形で飲食店にウイルスが持ち込まれ、従業員に感染。利用客を通して病院や家庭などに広がったとみられる。[br][br] 従業員が不調を訴えていた段階で対応できていれば拡大を防げた可能性もあるが、後に飲食店利用客と公表された60代男性医師らの感染が12日に確認されるまで同保健所管内では感染者がなく、積極的な検査にはつながらなかった。[br][br] 16日の会見で初動対応を問われた県感染症疫学コーディネーターの大西基喜医師は「検証が必要」として現段階での評価を避けた。[br][br] 感染の広がりが早く、現状の把握に欠かせない検査が追い付いていない。症状がある人を優先しているため、感染の疑いがある無症状の人が検査を受けられない事態が発生。早期の検査が難しい現状では、無症状者がさらなる感染拡大の引き金になりかねない。[br][br] 大西医師は「関係者を含めると感染の恐れがある人は膨大。クラスターが飛び火して、抑えられなくなる事態を防がなければならない」と危機感を強めた。