三八地域、雨続きで稲刈り終わらず 刈り遅れで品質低下懸念

断続的な降雨により長引いている稲刈り作業。コメの品質低下が懸念される=15日、八戸市河原木
断続的な降雨により長引いている稲刈り作業。コメの品質低下が懸念される=15日、八戸市河原木
三八地域で稲刈りがなかなか終わらず、農家が頭を悩ませている。断続的な降雨で田んぼがぬかるみ、コンバインが入れないためだ。今年は台風や集中豪雨といった大きな被害はなく、まずまずの収量が見込まれるものの、カメムシ被害で1等米比率が例年より低い傾.....
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 三八地域で稲刈りがなかなか終わらず、農家が頭を悩ませている。断続的な降雨で田んぼがぬかるみ、コンバインが入れないためだ。今年は台風や集中豪雨といった大きな被害はなく、まずまずの収量が見込まれるものの、カメムシ被害で1等米比率が例年より低い傾向で、刈り遅れによってさらなる品質低下を招きかねない状況。1日も早く稲刈りを終えたい生産者は「何とか週末まで天気が持ちこたえてほしい」と気をもんでいる。[br][br] 「ひどい所はドロドロで機械が入れずお手上げ状態。こんなに遅くまで稲刈りをしているのは珍しいよ」[br][br] 青空が広がった15日午前、八戸市河原木の田んぼで、同市の精米業大沢保さんはコンバインに乗り込み、大急ぎで収穫作業に当たっていた。市内の複数の農家から稲刈りを請け負っており、9月下旬からスタートしたが、度重なる雨で中断を余儀なくされた。[br][br] 例年の作業は今月10日前後に終了するというが、今年は15日時点で7割5分しか進んでいない。「何とか土日までに終わらせたい」と祈るように語った。[br][br] 同市南郷島守で14日、稲刈りに励んでいた阿部誠一さん(77)も「天気のせいでゆるぐない(大変だ)」と恨み節。遅れを取り戻そうと乾き切っていない田んぼに入ってコンバインが故障し、さらに作業が遅れてしまったという。修理が終わって刈り終わりのめどが立ち、ようやく一息ついていた。[br][br] 八戸農協によると、管内の1等米比率は14日時点で85・9%。例年は9割を超えるが、カメムシ被害が多い上、刈り遅れによる品質低下も影響している。地域別では八戸と田子が76%台と、特に低い傾向だ。[br][br] 米穀畜産課の北山秀一課長は「今年は暑さで登熟が進み、刈り取り適期が早まっていたので、本来なら刈り終わっていい時期だが…」と案じていた。断続的な降雨により長引いている稲刈り作業。コメの品質低下が懸念される=15日、八戸市河原木