北海道2町村、高レベル最終処分場選定の調査応募を表明

核のゴミの最終処分場選定を巡り、記者会見で文献調査への応募を正式表明する北海道寿都町の片岡春雄町長=8日、寿都町役場
核のゴミの最終処分場選定を巡り、記者会見で文献調査への応募を正式表明する北海道寿都町の片岡春雄町長=8日、寿都町役場
原発の高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場選定を巡り、北海道寿都(すっつ)町の片岡春雄町長と神恵内(かもえない)村の高橋昌幸村長は8日、文献調査に進む意向を相次いで明らかにした。2町村が同時期に調査入りする可能性もある。調査に入れば.....
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原発の高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場選定を巡り、北海道寿都(すっつ)町の片岡春雄町長と神恵内(かもえない)村の高橋昌幸村長は8日、文献調査に進む意向を相次いで明らかにした。2町村が同時期に調査入りする可能性もある。調査に入れば2000年の最終処分法施行以来、初となる。[br][br] 07年に応募し住民の反対で撤回した高知県東洋町以来となる調査への動きで、停滞していた核のゴミ処分の議論が大きく動きだす可能性も。鈴木直道道知事や周辺漁協などは反発しており、あつれきが残ったまま手続きが進みそうだ。8日未明には片岡町長宅でぼやが発生、道警が放火未遂事件とみて捜査している。[br][br] 片岡町長は記者会見で応募を表明した上で「(賛否で)町が分断される前に判断したかった。議論の輪を全国に広げ、(調査に進む自治体が)全国に10は挙がってほしい」と語った。処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)に即日伝達、町長が9日上京して応募書類を提出する。[br][br] 寿都町から約40キロ北の神恵内村の臨時議会も8日、調査受け入れの請願を採択。高橋村長はその後の会見で「結果を尊重する」と、事実上受け入れる意向を示した。調査へ進むには自治体の応募のほか、国から申し入れるケースもあり、経済産業省の担当者が9日、村を訪れ要請。村は応じる構えだ。[br][br] 文献調査は過去の記録で火山や断層の活動などを調べる。ボーリングなどをする第2段階の概要調査、地下深くに施設を設置する第3段階の精密調査を合わせ、終了まで約20年かかる。次の調査に進むには、市町村長や知事の同意が必要だ。片岡町長は概要調査にも意欲を示していたが、知事は反対を表明している。[br][br] 加藤勝信官房長官は8日の記者会見で「前向きな議論をいただいていることは政府としてありがたい」と歓迎の立場を示した。核のゴミの最終処分場選定を巡り、記者会見で文献調査への応募を正式表明する北海道寿都町の片岡春雄町長=8日、寿都町役場