違法残業219件 過労死ライン超は82件/青森労働局、19年度監督指導

青森労働局は4日までに、2019年度に実施した長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導の結果をまとめた。疑いのあった449件のうち、違法な時間外労働があったのは48・8%に当たる219件に上った。過労死ラインとされる月80時間を超えたのは.....
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 青森労働局は4日までに、2019年度に実施した長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導の結果をまとめた。疑いのあった449件のうち、違法な時間外労働があったのは48・8%に当たる219件に上った。過労死ラインとされる月80時間を超えたのは82件で、100時間以上は53件、200時間以上は3件だった。同労働局は「長時間労働を是正する働き方改革が始まり、指導件数が増えた。制度の周知を図り、さらなる改善に取り組んでいく」としている。[br][br] 監督指導の対象は、各種情報から時間外・休日労働時間数が1カ月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死などの労災請求があった事業場など。[br][br] 法令違反が確認されたのは全体の84%に当たる377件。このうち、労使間で結ぶ時間外・休日労働に関する協定(通称・36協定)の未締結や限度時間を超えて働かせる労働時間違反が219件、賃金不払い残業が43件、過重労働による健康障害防止措置の未実施が124件。[br][br] 労働時間違反があった業種を見ると、商業が67件で最も多く、建設業46件、製造業36件、運輸交通業30件と続く。監督指導を実施した事業場の労働時間の管理方法は、タイムカードが161件と最多。自己申告制153件、IC・IDカード68件、使用者の現認30件、PCの使用時間の記録21件だった。[br][br] 同局の請園清人局長は「青森県内でも長時間労働が多く非常に問題だ。労働時間を客観的な形で把握していない事業者も多く、従業員の健康を守るための対応を周知徹底したい」と述べた。