天鐘(9月17日)

部屋の飾り棚は日々の暮らしに彩りを与える。アートを並べておしゃれに。花や植物で季節感を味わう。小箱を置けば収納を兼ねる。ちょっとした工夫で雰囲気が変わって面白い。家主のこだわりも映し出す▼英語では「キャビネット」。飾り棚のほかにも外箱、そし.....
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 部屋の飾り棚は日々の暮らしに彩りを与える。アートを並べておしゃれに。花や植物で季節感を味わう。小箱を置けば収納を兼ねる。ちょっとした工夫で雰囲気が変わって面白い。家主のこだわりも映し出す▼英語では「キャビネット」。飾り棚のほかにも外箱、そして内閣を意味する。新宰相が思いを託した司令塔の顔ぶれから、国民に向けたメッセージを読み解いてみるのだが。信条が見えにくい。菅内閣が始動した▼歴代最長の第2次安倍政権を支えた大番頭。コロナ禍の緊急登板でもあり経験を重視、継承と安定を指向する。一方で縦割りと前例からの脱却は生命線。規制改革とデジタル化が“一丁目一番地”なのだろう。陣容に腐心がにじむ▼時を同じく野党の合流新党が誕生した。長く続いた迷走は「安倍1強」の時代と重なる。標ぼうするのは政権交代の選択肢。ならば具体的な構想とは。ネクスト・キャビネット(次の内閣)の復活はあるか▼永田町の関心は専ら解散・総選挙の時期である。新体制の発足に伴って支持率が上昇する「ハネムーン効果」はいかに。その作用に与野党が気をもむ。1年以内には必ずやってくる決戦へ思惑が絡み合う▼主な役者はそろったようだ。感染症によって社会が変容を強いられる中で、長期政権を経て迎えた政治の転換点である。有権者の心構えは。掲げる看板に虚飾あらば、しかと見極めたい。