コロナ下、観光農園に熱視線/南部町 密にならず伸びる個人客

桃狩りのオープニングセレモニーで行われた「重さ当てゲーム大会」。例年は種飛ばし大会を行うが、飛沫飛散防止のため内容を変更した=8月下旬、南部町
桃狩りのオープニングセレモニーで行われた「重さ当てゲーム大会」。例年は種飛ばし大会を行うが、飛沫飛散防止のため内容を変更した=8月下旬、南部町
新型コロナウイルスの感染防止のため、団体での観光を敬遠する動きが目立つ中、南部町の観光農園に個人客から熱い視線が注がれている。収穫体験は屋外で人が密集しづらく、旬の果物を味わえるとあって、今春以降、新規客が増加。来園者の減少で経営に苦しむ農.....
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 新型コロナウイルスの感染防止のため、団体での観光を敬遠する動きが目立つ中、南部町の観光農園に個人客から熱い視線が注がれている。収穫体験は屋外で人が密集しづらく、旬の果物を味わえるとあって、今春以降、新規客が増加。来園者の減少で経営に苦しむ農園側も新たな顧客を取り込みたい考えで、感染予防策を徹底した上で新たなイベントを企画するなど積極的に誘客を図っている。[br] 同町によると、収穫体験の受け入れ人数は、6~7月のサクランボ狩りが4951人(団体14件449人)で、前年の約4割に減少。7~8月のブルーベリー狩りも322人(団体1件11人)で、前年の約7割に落ち込んでいる。[br] ただ、サクランボ、ブルーベリー共に個人客は全体の約9割に。同町の達者村農業観光振興会の川守田義雄会長は「全体数は減っているが、個人客からの問い合わせは例年の3~4倍に増えている」と指摘。ながわ農業観光案内所の担当者も「例年より個人や新規客の問い合わせが多い」と客層の変化を強調する。[br] 8月下旬から始まった桃狩りでは、川守田会長の観光農園でも希望者を受け入れ、9月上旬の週末は1日個人客の20~30グループが来園した。川守田会長は「インターネットで観光農園を調べたという新規客もいた。来年以降の来園者の増加につながってほしい」と期待を込める。[br] ただ、収穫体験は基本的に屋外とはいえ、感染のリスクがゼロというわけではない。農園側は来園者の検温を徹底するほか、食べた果物の種を地面に捨てず、ビニール袋に入れてもらうなどできる限りの感染予防策を講じている。[br] 桃狩りのオープニングセレモニーでは例年、口で種を飛ばして距離を競う大会を実施するが、今年は飛ひ沫まつの飛散を防ぐため、基準となる桃の重さに一番近い桃を探す「重さ当てゲーム大会」に変更した。[br] 町交流推進課達者村推進班の八木田信夫班長は「来園者にも協力してもらって感染予防を図りながら、農業観光をPRしていきたい」と抱負を語る。[br] 同町では現在、梨、リンゴ、ブドウ狩りを実施中。新型コロナの感染予防のため、事前予約を推奨している。予約、問い合わせは、ながわ農業観光案内所=電話0178(76)3020=へ。桃狩りのオープニングセレモニーで行われた「重さ当てゲーム大会」。例年は種飛ばし大会を行うが、飛沫飛散防止のため内容を変更した=8月下旬、南部町