小児がんの子どもに笑顔を 米田さん(八戸)が支援団体設立

小児がんの娘に寄り添う米田親弘さん(左)。自身の経験を生かし、小児がんの子どもや家族を支える活動に取り組む(米田さん提供)
小児がんの娘に寄り添う米田親弘さん(左)。自身の経験を生かし、小児がんの子どもや家族を支える活動に取り組む(米田さん提供)
がんと闘う子どもたちに笑顔を―。八戸市の会社員米田親弘さん(34)が、小児がんの子どもや家族を支援するサポーターチーム「tomoshibi+(ともしびプラス)」を立ち上げ、同じ病気に悩む青森県内の人たちのネットワーク作りに取り組んでいる。自.....
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がんと闘う子どもたちに笑顔を―。八戸市の会社員米田親弘さん(34)が、小児がんの子どもや家族を支援するサポーターチーム「tomoshibi+(ともしびプラス)」を立ち上げ、同じ病気に悩む青森県内の人たちのネットワーク作りに取り組んでいる。自身の娘も白血病と診断され、家族二人三脚で闘病生活を送るという米田さんは「自分たちの経験を生かして、子どもたちの助けになりたい」と思いを語る。[br] 小児がんは15歳未満の子どもに発症する白血病や脳腫瘍、リンパ腫などの総称で、国立がん研究センターによると、国内では約1万人に1人の割合で発症。発見が難しい上に進行が早いものの、成人と比べて放射線療法や化学療法の効果が高いのが特徴で、近年は生存率も格段に上がっているという。[br] 2019年5月、生後4カ月の娘が「急性骨髄性白血病」と診断された。「血液のがん」ともいわれる白血病。突然の診断に、どんな病気なのか、どんな治療をするのか、何もかもが分からなかった。不安ばかりが募る中、薬剤の投与などで使用するカテーテルが挿入されたわが子の小さな体を見るたびに胸が押しつぶされそうになった。見守ることしかできない日々がもどかしかった。[br] 一番困ったのは、欲しい情報がすぐに手に入らないこと。看病の合間に病院や支援団体のサイト、同じように闘病する家族のブログを読みふけるなど情報を探し続ける毎日に体も心も疲弊していった。[br] そんな時、隣のベッドで同じ病気と闘う子の保護者の「案外、大丈夫だよ」という一言に心がすっと軽くなった。「当事者だからこそ分かり合える言葉に共感した」と言い、それからは前向きに娘の病気と向き合えるようになった。[br] この経験をきっかけに、県内の小児がんに関する情報を集約し、当事者が悩みや思いを共有できる環境が必要と感じ、今年4月にともしびプラスを設立。小児がんの子どもや家族向けの情報収集サイトの開設準備を進めるほか、8月30日には小児がんへの理解促進を目指すチャリティーイベントも開催した。今後も多くの人に協力してもらいながら、少しずつ活動の輪を広げていくつもりだ。[br] 「娘の病気を通して学ぶことや気付いたことがたくさんある。小児がんの子がいる保護者の道を明るく照らす道しるべになるような活動にしていきたい」と米田さん。いつか、闘病生活を乗り越えて成長した娘に伝えたい言葉がある。どんなに大変な時も、人のためにできることがあるんだよ―。[br][br] この活動への問い合わせは、ともしびプラス=メールtomoshibi.plus@gmail.com、インスタグラムのアカウントtomoshibi_aomori=へ。小児がんの娘に寄り添う米田親弘さん(左)。自身の経験を生かし、小児がんの子どもや家族を支える活動に取り組む(米田さん提供)