青森県を地盤とする青森銀行とみちのく銀行が経営統合に向け協議入り―との報道を受け、東京株式市場では7日、両行の株価が急騰した。最大で先週末と比べ、青銀は345円(15・8%)高の2534円、みち銀は226円(21・3%)高の1286円となり、統合効果への期待感が株価に反映された格好だ。[br] 東京証券取引所は両行の統合に関する報道を受け、投資判断に重大な影響を与えるため真偽を確認するとし、午前8時20分に時間外取引での売買を停止した。[br] 両行は同8時半にそれぞれコメントを発表。いずれも「経営統合に関する報道は当行が発表したものではない」とした上で、「包括的連携に関する協議を行っているが、経営統合を前提とした協議は行っておらず、公表済みの取り組みを除いては、決定した事実はない」と報道内容を改めて否定した。[br] 時間外取引は同8時46分に再開。同9時の取引開始時には、両行とも先週末の終値を10%以上上回る高値でスタート。開始直後に大きく値を上げ、その後は落ち着きを見せたが、青銀は185円(8・45%)高の2374円、みち銀は94円(8・87%)高の1154円で、この日の取引を終えた。[br] 地方銀行の再編を巡っては、地銀同士の統合に独禁法の適用除外とする特例法を成立させるなど、政府が再編を促す動きが背景にある。[br] 両行は昨年10月、包括的連携の検討について合意。現金自動預払機(ATM)の相互無料化など経営基盤強化を目的に連携を深めている。