【インタビュー】10日オープン「エイトベース」運営、金剛(八戸)大久保社長

エイトベースの運営事業者となった「金剛」の大久保圭一郎社長
エイトベースの運営事業者となった「金剛」の大久保圭一郎社長
八戸圏域連携中枢都市圏事業として、東京都内で開設準備が進められてきた八戸都市圏交流プラザ「8base(エイトベース)」が10日にオープンする。八戸圏域8市町村が誇る食文化の発信、地場産品の認知度向上、関係人口の拡大を目指す首都圏の新たな交流.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸圏域連携中枢都市圏事業として、東京都内で開設準備が進められてきた八戸都市圏交流プラザ「8base(エイトベース)」が10日にオープンする。八戸圏域8市町村が誇る食文化の発信、地場産品の認知度向上、関係人口の拡大を目指す首都圏の新たな交流拠点だ。公募で選ばれた運営事業者は、八戸市内や都内で飲食事業を展開する「金剛」(同市)。大久保圭一郎社長(54)は「知られざる地元の魅力を発信したい」と強調し、移住促進にもつなげる考えを示す。[br][br] ―エイトベースに期待される効果は。[br][br] 一般的なアンテナショップとは違い、飲食メニューの提供を通した食の魅力発信に重点を置いている。約6年前、金剛グループとして東京・丸の内に「魚食家きんき」を出店し、郷土料理や地酒が東京でも勝負できる手応えを感じていた。[br] ただ、スポットが当たっていない地場産品は多い。町村部にも階上早生(わせ)そば、田子牛、倉石牛、おいらせ町の黒ホッキなど首都圏の人が驚くような素晴らしい素材が豊富にある。食材の旬に合わせたメニュー展開も考え、知られざる“魅力の宝庫”を世に広めたい。[br][br] ―新型コロナウイルスの影響で開業が遅れた。[br][br] エイトベースは八戸圏域を売り込む東京の発信基地で、継続的に発信できるのが特長だ。JR有楽町駅と新橋駅間の高架下空間を生かした新たな商業施設「日比谷OKUROJI」に入居し、銀座エリアに立地するアドバンテージもある。[br] 東京は新型コロナの影響が広がっており、感染拡大でエイトベースの開業も遅れたが、店づくりの地固めができると前向きに捉えて準備を進めてきた。日本最大の商業エリアに位置するメリットを生かしたい。[br] スタッフの8割は地元出身者になる予定で、エイトベースで働くために上京して入社した人もいる。郷土愛が強く、八戸圏域の魅力を発信するモチベーションが高いスタッフがそろったことは大きい。銀座で南部弁が飛び交うような、ほっとする空間をつくりたい。[br][br] ―店舗運営で重視することは。[br][br] 飲食メニューを考えるに当たって、八戸圏域の各町村が売り出したい食材を活用した。継続的に提供することがブランディングにもなる。物産に関してはバイヤーとも連携し、加工品や工芸品を集めた。利用客がエイトベースで料理を食べて、おいしかった商品を購入する流れをつくりたい。[br] 豊富にある地場産品の中でも、特に南部せんべいを売り込んでいく。飲食メニューのお通しで南部せんべいを提供し、サバのパテやニンニクみそなどを付けて食べてもらうのもいい。[br][br] ―観光誘客や移住促進も目指している。[br][br] エイトベースは八戸圏域ゆかりの人が交流する場でもある。食のイベントなどを通し、それまで接点のなかった人も圏域のファンになってくれれば喜ばしい。[br] エイトベースは八戸圏域と首都圏の“つなぎ役”。コロナ禍が収束したら八戸圏域に観光で来てもらい、UIJターン就職や移住にも結び付けば。可能性は広がっている。まずはエイトベースのリピーターや圏域のファンを増やしたい。エイトベースの運営事業者となった「金剛」の大久保圭一郎社長