安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選の日程が正式決定したことを受けて自民青森県連(会長・江渡聡徳衆院議員)は、党本部が実施を見送った党員・党友投票の代わりに割り当てられる地方票3票を巡り、県内の党員らを対象に意見集約を図るため独自の投票を行う方向で調整に入った。複数の県連幹部が2日の取材に明らかにした。県連三役が中心となって4日に青森市で会合を開き、対応を協議する。[br] 江渡氏や清水悦郎県連幹事長によると、郵送での投票を想定し、3票の振り分けは得票に応じて配分する「ドント式」を採用する。8日の告示が迫る中で印刷物の手配など事務作業が煩雑となるため、江渡氏は「できるかどうかのチェックを進めている」と説明。また清水氏は、党員が年間4千円の党費を納入している動機の一つが総裁選への意思反映であることに触れて「地方の意見を広く反映したい」と意欲を示した。[br] 県連内での独自投票を巡っては、時間的制約も重なって実施が厳しいとの見方もあったが、滝沢求参院議員が「3票は重いものがあり、郵送も含めて幅広く声を聞く必要がある」とするなど複数から実施を求める声が上がっていた。[br] 一方で、菅義偉官房長官の立候補表明によって総裁選の構図が固まったことを受け、党県連所属国会議員もそれぞれ支持動向を決定。大島理森衆院議長を除いた江渡氏(麻生派)と滝沢氏(同)、県連会長代行の津島淳衆院議員(竹下派)、木村次郎衆院議員(細田派)の4氏は2日までの取材に対し、いずれも菅氏を推す各派閥の方針に従う意向を示した。