青森県は31日、7月の観光統計調査(速報値)を公表した。県内主要宿泊施設(76カ所)の延べ宿泊者数は、前年同月比38・8%減の13万2314人。県内主要観光施設(35カ所)の延べ入り込み客数は46・1%減の47万6206人だった。県民対象の宿泊キャンペーンが始まり、落ち込み幅は減少したが、依然として厳しい状況が続いている。[br] 新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出された4、5月は前年より7割以上減少したが、県境をまたいだ移動の制限が解除された6月から回復傾向にある。[br] 7月は、3日から第1弾の県宿泊キャンペーンの予約が始まり、19日には第2弾が追加された。22日からは国の観光支援事業「Go To トラベル」がスタートするなど需要喚起策が打ち出され、近場を中心に旅行客が増え始めている。[br] 宿泊施設を地域別に見ると、青森市(11カ所)が1万7075人(前年同月比42・7%減)と最大の落ち込み。県南地方では、八戸市(17カ所)2万8037人(34・8%減)、上北地域(9カ所)2万6559人(41・2%減)、下北地域(12カ所)1万8097人(25・9%減)。[br] 各観光施設の延べ入り込み客数は、県南では八戸市の八食センターが14万9095人(41・6%減)、十和田市の石ケ戸休憩所が1万6093人(59・5%減)、むつ市の観光交流センター「安渡館」が3656人(49・7%減)だった。[br] 県観光企画課は「県民対象のキャンペーンが好評で数値にも表れている」と分析。8月については「祭り中止の影響と、各種キャンペーンの効果がどう反映されるか見ていきたい」と述べた。