車両整備で福祉に貢献 町屋さん(東北町)、安全利用の普及に尽力

福祉施設の職員に福祉車両の使い方を解説する町屋将士さん(左)=7月28日、おいらせ町の介護老人保健施設「しもだ」
福祉施設の職員に福祉車両の使い方を解説する町屋将士さん(左)=7月28日、おいらせ町の介護老人保健施設「しもだ」
東北町の自動車板金会社「ボディーショップ町屋」(町屋牧夫代表)の社員町屋将士さん(33)が、車いすを載せる福祉車両の安全利用の普及に尽力している。福祉車両の取り扱いに関する認定資格を取得したのをきっかけに始めた活動で、昨年から青森県内の福祉.....
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 東北町の自動車板金会社「ボディーショップ町屋」(町屋牧夫代表)の社員町屋将士さん(33)が、車いすを載せる福祉車両の安全利用の普及に尽力している。福祉車両の取り扱いに関する認定資格を取得したのをきっかけに始めた活動で、昨年から青森県内の福祉施設に出向き、講習を重ねる。町屋さんは「介護施設の職員は福祉のプロであっても、福祉車両のプロではない。車両についてだったら力になれる」とさらなる取り組みに意欲的だ。整備のスペシャリストが地域の福祉を支える。[br] 町屋さんは同町出身。自動車整備などを学び、約10年前に地元へUターンし、父牧夫さんの営む板金会社で働き始めた。[br] 資格を取るきっかけは5年ほど前。当時交際中で、福祉施設に勤めていた妻からの相談で、福祉に興味を持った。同じ頃、父からも福祉車両をやってみないかと誘いがあり、新たな分野への挑戦を志した。[br] 2015年に福祉車両協会の福祉車両取扱士の資格を取得。さらに、18年に上級資格である福祉車両取扱士スペシャリスト、19年には認定インストラクターとなり、知識や技術の習得に励んだ。[br] 資格を取ってみると、見えてきたのは福祉車両を取り巻く事情。施設ごとに使い方などに差があり、シートベルトの掛け方一つをとってみても、ばらばらだったという。「やり方を少し変えればもっと安全で、車いすに乗る人も快適になるはずなのに」。もどかしさを感じることが増えた。[br] そこで町屋さんが昨年から始めたのが、福祉施設での職員向け講習会。車両への車いすの固定方法や、リフトなどの機器の安全確認、トラブル時への対応などの指導に当たってきた。[br] 今年7月にはおいらせ町の介護老人保健施設「しもだ」を訪問。参加した職員からは次々と質問が飛び出し、好評だった。[br] 勤め先の会社も町屋さんの思いに理解を示す。県南の同業者では珍しい福祉車両の台車を用意し、車両を点検に出すことで、施設の送迎業務に支障を来さないように体制を整えた。[br] 町屋さんは「高齢化が進めば、もっと福祉車両の需要が高まるはず。これから新しい事業なども考えていきたい」と意気込む。[br] 講習会や福祉車両の整備などの問い合わせはボディーショップ町屋=電話0176(56)3685=へ。福祉施設の職員に福祉車両の使い方を解説する町屋将士さん(左)=7月28日、おいらせ町の介護老人保健施設「しもだ」