田子高が中里高と交流会「同時期に閉校」が縁に 互いの郷土芸能披露

中里高生(奥)に田子神楽を披露する田子高生(手前)
中里高生(奥)に田子神楽を披露する田子高生(手前)
青森県立田子高(小野淳美校長)と同県立中里高(白濱卯校長)の交流会が10日、中泊町の中里高で開かれた。両校とも2021年度末で閉校することが“縁”となり、「互いの郷土を知るきっかけを」との思いから初めて企画。会場では生徒が伝統芸能を披露し合.....
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 青森県立田子高(小野淳美校長)と同県立中里高(白濱卯校長)の交流会が10日、中泊町の中里高で開かれた。両校とも2021年度末で閉校することが“縁”となり、「互いの郷土を知るきっかけを」との思いから初めて企画。会場では生徒が伝統芸能を披露し合い、それぞれの郷土への思いを高めた。[br] 両校は入学者数の減少により本年度に募集を停止し、来年度末の閉校が決まっている。本年度の全校生徒は田子高20人、中里高27人。[br] 今回の企画は、田子高の小野校長と中里高の白濱校長が旧知の仲で、ともに本年度、校長に就任したことがきっかけ。小野校長は「どちらの高校も規模が同じで、地域との結びつきが強い。閉校で暗い雰囲気になるのではなく、生徒に成長のきっかけを与えたかった」と話す。[br] 当初は中泊町中里地区で開催される「なかどまりまつり」のねぶた運行に参加する計画だった。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で中止が決まり、急きょ交流会に切り替えた。[br] 同日は田子高生19人、中里高生24人が参加。まず田子高生が県無形民俗文化財「田子神楽」や周辺地域に伝わる盆踊り「ナニャドヤラ」を披露した。続く中里高生は、町で多く水揚げされる魚を模した「メバルねぶた」をハネトが持ち、「ラッセラー」のかけ声で会場内を跳ね回った。[br] 最後は田子高生もメバルねぶたを持ってハネトに参加。慣れない動きに戸惑いながらも、地元とは違う祭りを体験した。[br] 中里高3年の野上流聖さん(18)は田子高生の演目について、「事前に映像を見ていたが、生で見ると迫力や躍動感が段違いだった。交流の場を持つことができてよかった」と満足そうだった。[br] 田子高3年の内宮有菜さん(17)は「ハネトはとても難しく、疲れた」と苦笑い。畠山真奈香さん(17)は「田子高も中里高も地域の芸能を伝承しているが、違った難しさがあった。知らないことを知る貴重な体験ができた」と話した。中里高生(奥)に田子神楽を披露する田子高生(手前)