【新型コロナ】原木滞留、今秋までに解消へ 六戸の加工場や中国へ搬出/青森県森林組合連合会

材木置き場で3月ごろから滞留していた青森県内の原木=5月下旬、十和田市
材木置き場で3月ごろから滞留していた青森県内の原木=5月下旬、十和田市
新型コロナウイルスの影響で住宅需要が落ち込み、青森県内に滞留していた原木の搬出先にめどが付いたことが14日、県森林組合連合会への取材で分かった。滞留原木約6万立方メートルのうち、約3万7千立方メートルは単板積層材(LVL)を製造する六戸町の.....
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 新型コロナウイルスの影響で住宅需要が落ち込み、青森県内に滞留していた原木の搬出先にめどが付いたことが14日、県森林組合連合会への取材で分かった。滞留原木約6万立方メートルのうち、約3万7千立方メートルは単板積層材(LVL)を製造する六戸町の木材加工場や県外の加工場へ搬出し、残りの約2万3千立方メートルは中国へ届ける予定。同連合会は「材質劣化で価格が落ち込む前に搬出の見込みが立ったのでうれしい」と一安心した様子を見せた。[br] 新型コロナによる県内林業への打撃は大きい。国内全体の経済が停滞したことで、住宅建設の延期やキャンセルが首都圏内で増加した。そのため、工事に必要とされる木材は売れず、原木が加工場へ出せない状況が3月ごろから続いていた。原木のほとんどは屋根のない材木置き場に置かれるため、梅雨などによる劣化が懸念されていた。[br] 原木が滞留する現状を踏まえ、県は県外の加工場へ運ぶ際にかかる費用の3分の2を支援する方針を決定。事業費8985万円を計上した補正予算案は6月県議会定例会で可決された。[br] 六戸町の加工場は8月ごろまでに受け入れる予定。中国行きの原木について、同連合会は六ケ所村のむつ小川原港などを利用して海上輸送し、遅くとも10月までには搬出を終えたいとしている。[br] 滞留解消の道筋が立ち、同連合会の須藤広明代表理事専務は「『助かった』という気持ちが大きい。不安のピークは切り抜けた」と安堵(あんど)しつつ、「今後も経済状況の変化に注意していきたい」と話した。材木置き場で3月ごろから滞留していた青森県内の原木=5月下旬、十和田市