青森県・財政調整基金残高72億円 新型コロナ対策で88億円取り崩し/さらに残高減の恐れ

青森県は新型コロナウイルスの感染防止や経済対策の事業に充てるため、補正予算を計7回編成した。財政調整基金から計88億3436万円を取り崩し、2020年6月末の基金残高は72億5763万円。感染流行の第2波や第3波に加え、景気の後退も懸念され.....
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 青森県は新型コロナウイルスの感染防止や経済対策の事業に充てるため、補正予算を計7回編成した。財政調整基金から計88億3436万円を取り崩し、2020年6月末の基金残高は72億5763万円。感染流行の第2波や第3波に加え、景気の後退も懸念される中、さらに取り崩しが進む恐れがある。[br] 03年に就任した三村申吾知事は県債の発行抑制などの財政健全化を推進。17、18年度は基金の取り崩しが無く収支均衡を維持した。20年度末の残高は就任後で最も多い約162億円となる見通しだった。[br] 新型コロナ対策事業のうち、国の補助事業分は地方創生臨時交付金で基金は復元される見込み。ただ、社会経済活動の停滞による税収減は確実な情勢だ。収入の約6割を国の交付金に依存し、自主財源が乏しい県財政が制約される可能性がある。[br] 県財政課は「基金が枯渇するほど減収が進むとは思われないが、国の臨時交付金も使い、復元に向け工夫していきたい」と強調。既に当初予算の見直しに着手しており、新型コロナの影響で中止となった事業の費用を、他事業に配分するなど調整を進めている。[br] 市町村レベルでも取り崩しが進んでいる。八戸市では市独自の緊急経済対策により、2019年度末に28億2千万円だった基金残高は現在、3億4千万円となっている。