【新型コロナ】「八食サマーフリーライブ」20回目節目も開催見送り

新型コロナウイルスの影響で今年の開催を見送った八食サマーフリーライブ。昨年は2日間で延べ3万人が来場した(八食センター提供)
新型コロナウイルスの影響で今年の開催を見送った八食サマーフリーライブ。昨年は2日間で延べ3万人が来場した(八食センター提供)
新型コロナウイルスの影響で、夏の風物詩の野外音楽イベントが全国で中止や延期に追い込まれている。八戸市内では、八食センター駐車場で毎年開かれるロックフェスティバル「八食サマーフリーライブ(HSFL)」が初の開催見送りとなった。昨年は2日間で延.....
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 新型コロナウイルスの影響で、夏の風物詩の野外音楽イベントが全国で中止や延期に追い込まれている。八戸市内では、八食センター駐車場で毎年開かれるロックフェスティバル「八食サマーフリーライブ(HSFL)」が初の開催見送りとなった。昨年は2日間で延べ3万人が全国から来場。回を重ねるごとに成長を遂げ、今年が20回目の節目となるはずだった。関係者は「中止ではなく、あくまでも延期。思いは来年につなぐ」と強調。イベントを盛り上げてきた熱いファンや出演者らとの“再会”を信じて前を向く。[br] HSFL誕生のきっかけは、同市のCDショップ「フォーユー」が1999年に開いたライブイベント。当時は市内での類似のイベントが少なく、生演奏の迫力や楽しさは多くの音楽ファンの心をつかんだ。[br] 2年後には八食センターや周辺店舗が連動した「八食4社大祭」の行事の一環として、八食を舞台にした野外フェスが誕生。人気バンド「MONGOL800」が登場し、会場は熱狂の渦に包まれた。[br] HSFLの名称になったのは翌年。これまでに「サンボマスター」や「マキシマムザホルモン」、「SiM」など第一線で活躍するバンドが多数出演した。出演者がどんなに豪華でも「八戸の食や観光も楽しんでほしい」との思いから入場料は無料。県外のファンを獲得し、八戸の知名度向上にも貢献してきた。[br] 今年は八食4社大祭から数えて20回目の節目だった。関係団体が開催可否を話し合ったのは3月末。主催する八食センター事務局の清川貴迪さん(34)は「どうにか開催をしたかったが、安全面を考慮すると非常に厳しいものがあった」と延期の理由を明かす。[br] ファンからは、延期を惜しむ声が数多く寄せられたという。「自分たちもショックが大きい。来年開催できるならば、コロナを心配せずに純粋に楽しめるイベントとして盛大に実施したい」と思いを受け止める。[br] 楽しみにするのはファンばかりではない。フォーユー店長の田村信寛さん(45)は、イベント初期からバンドとの出演交渉に当たるなど、現在の礎を築いた立役者。若手バンドの「登竜門」として知られるなど、出演を熱望するバンドも増えていたといい、「音楽が好きな人たちのつながりがイベントを大きくしてくれた」と振り返る。[br] 年1回のフェスは関わる全ての人にとって特別だ。「自分にとってはごほうび。バンドや来場者も、ここでしか出会うことができない音楽と再会できる日」と田村さん。「来年は、みんなの悔しさを吹き飛ばす盛り上がりで、うっぷんを晴らしたい」と力を込める。新型コロナウイルスの影響で今年の開催を見送った八食サマーフリーライブ。昨年は2日間で延べ3万人が来場した(八食センター提供)