サクランボ観光園、困難乗り越え開園へ 予約制での受け入れを決める/南部町名川地区

開園に向けてサクランボの園地を見回る宮木勝雄さん=15日、南部町
開園に向けてサクランボの園地を見回る宮木勝雄さん=15日、南部町
サクランボの名産地として知られる南部町名川地区で、今年も20日から観光園が開園する。新型コロナウイルスの感染拡大に加え、春先の低温などによる着果不良にも見舞われ、中止の選択肢もある中、予約制での受け入れを決めた。青森県独自品種「ジュノハート.....
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 サクランボの名産地として知られる南部町名川地区で、今年も20日から観光園が開園する。新型コロナウイルスの感染拡大に加え、春先の低温などによる着果不良にも見舞われ、中止の選択肢もある中、予約制での受け入れを決めた。青森県独自品種「ジュノハート」の全国デビューを控えていることもあり、関係者は「豊作ではないがおいしいサクランボを味わってもらい、困難に負けない姿を県内外にアピールしたい」と思いを強くしている。[br] 「いつもはもっと鈴なりだ。もう少し実が残ると思っていたんだが…」。15日、「宮勝農園」園主の宮木勝雄さん(68)は園地を見回り、険しい表情を浮かべた。約70アールの園地で佐藤錦やサミットなどの品種を育てており、木によって状況は異なるが、結実量は平年の1割程度という。[br] それでも「毎年来てくれる客に『できない』とは言えない。数が少ない分、粒が大きくて甘みの強い実を食べてほしい」と受け入れ体制を整えている。[br] 南部町名川観光さくらんぼ園振興会の山本又一会長によると、今年は感染予防対策として、全ての園地にフェースシールドと消毒液を配布する。園地によって作柄の差が大きいが、平年の6割以上結実している園地もある。案内所は設置せず、団体客は10人以下に限定。窓口のながわ農業観光案内所が各園地の結実量や収穫期を考慮して予約客を振り分ける。[br] 山本会長は「大変な園地もある中、会員で話し合い開園を決めた。楽しみにしてくれる人がいる限り頑張りたい」と決意をにじませた。 問い合わせは、ながわ農業観光案内所=電話0178(76)3020=へ。開園に向けてサクランボの園地を見回る宮木勝雄さん=15日、南部町