ニホンジカ目撃350頭 過去最多

食害や生態系への影響が懸念されるニホンジカの青森県内での目撃頭数が2019年度は350頭(前年度比134頭増)を数え、過去最多となったことが12日、県のまとめで分かった。県南地方での目撃頭数が増加しており、県自然保護課は「繁殖力が高く、狩猟.....
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 食害や生態系への影響が懸念されるニホンジカの青森県内での目撃頭数が2019年度は350頭(前年度比134頭増)を数え、過去最多となったことが12日、県のまとめで分かった。県南地方での目撃頭数が増加しており、県自然保護課は「繁殖力が高く、狩猟活動などを行わなければ活動範囲が広がっていく」と警戒感を強めている。[br] 県などによると、県内のニホンジカは明治時代に絶滅し、生息の北限は岩手県とされてきた。目撃例は13年度まで年間10~20頭で推移してきたが、15年度には100頭を超え、17年度222頭、18年度216頭と急速に増え続けている。隣接県での生息密度が高まり、活動範囲が広がったことが要因とみられる。[br] 県は、県民からの報告や自動カメラでの撮影件数を集計。地域別に見ると、上北の125頭(79頭増)が最も多く、三八でも115頭(44頭増)と県南地方を中心に急増している。このほか、東青72頭(21頭増)、西北17頭(14頭減)、中南11頭(3頭減)。一番少なかったのは下北の10頭(7頭増)だった。[br] 県は、他県からの侵入を食い止め、県内で増える前に捕獲しようと、17年度から捕獲事業を展開。捕獲数53頭を目標に、三八地域や白神山地などで、わな猟や銃猟などを行っているが、19年度の捕獲数は6頭にとどまった。[br] 同課は「生態区域が低密度な可能性がある。専門家の意見を踏まえ、有効な捕獲方法を探っていきたい」としている。