“秘伝の酒”米作りへ 南部藩・復活酒プロジェクト/十和田でスタート

苗の植え付けに汗を流すプロジェクトの関係者たち
苗の植え付けに汗を流すプロジェクトの関係者たち
創業240年以上の洋野町大野の「西大野商店」が、江戸後期から昭和初期まで醸造、販売していた日本酒「國光 正宗」。同社で昨年発見された“秘伝書”を基に、有志が当時の酒造りの再現を試みる「南部藩・復活酒プロジェクト」の酒米作りが5月29日、十和.....
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 創業240年以上の洋野町大野の「西大野商店」が、江戸後期から昭和初期まで醸造、販売していた日本酒「國光 正宗」。同社で昨年発見された“秘伝書”を基に、有志が当時の酒造りの再現を試みる「南部藩・復活酒プロジェクト」の酒米作りが5月29日、十和田市で始まった。同社の晴山弘則会長の長女で中心メンバーの布施かおりさん(56)は、「酒の復活を通じて、地域の歴史や文化、食材を掘り起こす機会にしたい」と意気込む。[br] 「正宗」は、明治時代の国の品評会で賞に輝いたという日本酒。プロジェクトは、布施さんと二戸市の酒造会社「南部美人」や、無農薬の自然栽培に取り組む十和田市の農家小林茂好さんら5人が参加した。[br] この日は、布施さんら関係者7人が十和田市内の小林さんの水田に集合。小林さんから明治期に誕生した品種「亀の尾」などの説明を受けた後、プロジェクトの成就を願いながら、苗の植え付け作業に汗を流した。[br] プロジェクトでは、来年春に亀の尾で再現した日本酒の商品化を目指す。希望者を募り稲刈りや脱穀の体験会を企画しているが、新型コロナウイルスの感染状況を見ながら調整する。[br] また、江戸時代の品種での再現も計画しており、今年は自家採種に専念して、再来年以降から本格的に栽培する予定。苗の植え付けに汗を流すプロジェクトの関係者たち