「3密」避ける避難所運営を 野田村、職員向けに体験会

簡易テントの組み立てや収納を体験する職員=26日、野田村役場
簡易テントの組み立てや収納を体験する職員=26日、野田村役場
東日本大震災で甚大な被害を受けた野田村で、コロナ禍が続く状況下での災害を想定した避難所運営の見直しが進んでいる。全職員を対象に間仕切りや簡易テントといった資材の使い方を学ぶ体験会を開催。多くの人が集まる避難所での感染防止対策という新たな課題.....
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 東日本大震災で甚大な被害を受けた野田村で、コロナ禍が続く状況下での災害を想定した避難所運営の見直しが進んでいる。全職員を対象に間仕切りや簡易テントといった資材の使い方を学ぶ体験会を開催。多くの人が集まる避難所での感染防止対策という新たな課題の克服に向け、工夫を重ねている。[br] 避難所は密閉・密集・密接の「3密」の条件がそろいやすく、感染リスクが高いとされる。一方、感染拡大防止のためにはソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保が求められ、避難者の受け入れと感染対策の両立が課題だ。[br] 村では昨年10月の台風19号でも224人が避難所に身を寄せた。そのため、台風シーズンの前に意識を共有しようと、今月下旬から課ごとに全職員が参加する体験会を開いている。[br] 26日は約20人が参加。村が所有する段ボール製間仕切りと家族用簡易テントの設置方法を学んだほか、非接触型体温計を使う検温を体験した。避難者の間隔を2メートル空ける、体調不良の人の動線とスペースは別にする―といった対応も確認。体験会は6月2日まで計8回開く予定で、今後は職員向けの手順書も作成する。[br] 村ではフェースシールドや防護服、追加の間仕切りの購入も進める。中村剛総務課長は「避難者の受け入れと感染対策の両立は難しいが、現場で対応できるよう日頃からしっかりと訓練したい」と強調した。簡易テントの組み立てや収納を体験する職員=26日、野田村役場