【新型コロナ】客足ぱたり 市場出荷も収入大幅減/八戸・観光イチゴ農園

新型コロナウイルスで来園者が激減する観光イチゴ農園。農家が頭を悩ます=4月下旬、八戸市南郷の南郷グリーン農園
新型コロナウイルスで来園者が激減する観光イチゴ農園。農家が頭を悩ます=4月下旬、八戸市南郷の南郷グリーン農園
新型コロナウイルスの感染拡大が、かき入れ時の観光イチゴ農園を直撃している。八戸市の泉清水いちご生産組合が運営する「南郷グリーン農園」では、同市で感染者が確認された3月下旬からぱったりと客足が途絶えた。食べ頃を迎えたイチゴは市場出荷に回し、や.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 新型コロナウイルスの感染拡大が、かき入れ時の観光イチゴ農園を直撃している。八戸市の泉清水いちご生産組合が運営する「南郷グリーン農園」では、同市で感染者が確認された3月下旬からぱったりと客足が途絶えた。食べ頃を迎えたイチゴは市場出荷に回し、やりくりしているが、大幅な収入減は避けられず、農家が頭を痛めている。[br] 同園は、農家3戸が経営する3棟のハウスから成り、毎年1月から5月末まで、食べ放題を楽しめる観光スポットとして親しまれている。[br] このうち白坂孝子さん(66)のハウスでは4月下旬、約1万株のとちおとめが赤い実を付け、甘い香りを漂わせていた。 [br] 「一時は病気で苗が全滅に近い状態になり、苦労して育て直した。やっと実ったのに…」と肩を落とす白坂さん。例年であれば、春の行楽シーズンには次々と予約が入り、週末を中心ににぎわうが、今年の来客数は月10人足らずにとどまる。大型連休の予約は数えるほどだという。[br] ハウス内は常に換気されている状態で、消毒用アルコールを準備するなど感染予防策を徹底している。それでも客足は鈍く、3月に市内で初の感染者が確認された際には、ほとんどの予約がキャンセルとなったという。[br] 客が入らなくてもイチゴはどんどん実る。無駄にするわけにはいかず、市場出荷に回したり注文販売したりして、しのいでいる状況。収入は大幅に減る見通しで、収穫の手間や箱代も負担としてのしかかる。[br] 営業は続けるというが、「全国的に外出自粛を呼び掛けている状況なので『来てください』とは言いにくい。ウイルスが終息するのを待つしかない」とあきらめ顔で語った。新型コロナウイルスで来園者が激減する観光イチゴ農園。農家が頭を悩ます=4月下旬、八戸市南郷の南郷グリーン農園