青森県内経済「厳しい状況」20期ぶり下方修正

青森財務事務所は27日、青森県内の経済情勢(4月)を発表した。県内経済について「新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、足元で大きく下押しされており、厳しい状況にある」とし、2015年4月以来、20期ぶりに判断を下方修.....
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 青森財務事務所は27日、青森県内の経済情勢(4月)を発表した。県内経済について「新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、足元で大きく下押しされており、厳しい状況にある」とし、2015年4月以来、20期ぶりに判断を下方修正。同事務所は「この状況が続く見込み。さらなる下振れリスクにも注意が必要」と先行きに懸念を示した。[br] 情勢判断の主要8項目のうち、「個人消費」と「雇用情勢」で前期(20年1月)の判断を下方修正。このほか「生産活動」「設備投資」「企業収益」「企業の景況感」「住宅建設」「公共事業」は据え置き、全体として経済状況が悪化していると判断した。[br] 個人消費は「新型ウイルスの影響により、弱い動き」と20期ぶりに下方修正。スーパーやドラッグストアなどで飲食料品や日用品の売り上げが増加したが、百貨店やコンビニ、家電販売店では来店客が減少。旅行は既存の予約のキャンセルに加え、新規申し込みも減少し急速に悪化している。[br] 雇用情勢は、有効求人倍率や新規求人数、求職者数で低下が見られ、「改善のテンポが緩やか」と36期ぶりに下方修正した。[br] 生産活動は電子部品・デバイスでモバイル関連向けが増加。一方、鉄鋼、パルプ・紙は国内外の需要低迷で弱含み。全体として生産は持ち直しつつあるものの、足元では影響が出始めているとした。[br] 中島隆行所長は「当初は暖冬少雪により、個人消費と観光、公共事業(除雪)の3項目で102億円の損失が推定される」としたが、「新型ウイルスの影響の方がはるかに大きい」と強調。「影響が出てない企業もあるが、まだ出てないだけ。事態が長期化すれば、さまざまな分野が影響を受ける」と述べた。[br] また、盛岡財務事務所は27日、岩手県内の経済情勢(4月)を発表。県内経済の総括判断は「新型ウイルスの影響で経済活動が抑制される中、足下で大きく下押しされており、厳しい状況にある」とし、14期ぶりに下方修正した。