日本サッカー協会は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第100回天皇杯全日本選手権の大会方式を変更し、Jリーグ勢は12月27日の準決勝から今季のJ1上位2チームのみが出場すると発表した。参加チームを88から50に縮小、開幕は5月23日から9月16日に延期し、1回戦から準々決勝まではJクラブを除く47都道府県代表とアマチュアシードのホンダFCで争われる。[br] 2月下旬から中断し、再開のめどが立たないJリーグの日程調整に協力するのが目的で、5月の理事会で正式決定する。当初はJ1、J2は全クラブ、J3は都道府県代表になれば出場可能だった。変更により、予定されていた天皇杯開催日にJ1、J2、J3やYBCルヴァン・カップを実施できる。決勝は来年1月1日で変わらず、Jリーグ勢が優勝した場合はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を得る。[br] これに伴い、J3ヴァンラーレ八戸は天皇杯に出場できないことになった。チーム関係者の一人は「勝ち上がれば(格上の)J1、J2のチームと戦うチャンスがある年に一度の大会だっただけに、出場すらできないのは残念だ」と話した。[br] 須原清貴・天皇杯実施委員長はオンラインで記者会見し、感染リスク低減のため1~3回戦は地域単位で実施し、無観客で開催する可能性もあると説明。アマチュアの試合となるため、1~4回戦は無料試合として行われるという。[br] 日本協会は1972年度の第52回大会から天皇杯を「オープン化」し、加盟全チームに門戸を開いた。名実ともにサッカー日本一を決める大会として定着しているが、第100回の記念大会は新型コロナの影響で変更が相次ぐ事態となった。