3神社の祭典のみに/八戸三社大祭 合同運行は断念

新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市
新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、八戸三社大祭運営委員会(塚原隆市会長)は17日、八戸市のユートリーで全体会議を開き、今年の三社大祭(7月31日~8月4日)は、規模を縮小し、神社行列や山車の合同運行を取りやめる方針を決めた。前夜祭と後夜祭.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、八戸三社大祭運営委員会(塚原隆市会長)は17日、八戸市のユートリーで全体会議を開き、今年の三社大祭(7月31日~8月4日)は、規模を縮小し、神社行列や山車の合同運行を取りやめる方針を決めた。前夜祭と後夜祭の山車展示、中日の夜間山車運行も開催を見送る。一方、三社大祭は今年で発祥300年の節目を迎える伝統の神事であり、おがみ、長者山新羅、神明宮の3神社の祭典は境内で執り行う。[br] 三社大祭は青森県南地方最大の祭りで、昨年は期間中の入り込み数が107万人に上った。運営委によると、太平洋戦争終戦の1945年に中止になった歴史があるとされ、神社行列や山車運行が取りやめになるのは同年以来となる。[br] 長者山新羅神社で8月2日(中日)に行われる伝統武技の加賀美流騎馬打毬(だきゅう)、市庁前市民広場を会場とした「おまつり広場」(同2~4日)も実施しない。[br] 神事祭礼である3神社の祭典は、長者山新羅神社が8月2日の午前11時から、おがみ神社が同日午後1時からそれぞれ例祭を開催。神明宮は8月1日午前10時から「神輿(みこし)渡御(とぎょ)祭中止奉告祭」を実施する方向で調整中。いずれも人数を制限し、関係者のみの参加とする。[br] 今年の三社大祭を巡っては、全27山車組で組織する「はちのへ山車振興会」の方針により、各山車組が3月下旬から山車の制作作業を休止。山車振興会が今月9日に開いた役員会では、参加者の安全確保を図る観点から、山車の運行を見送る方針を申し合わせた。その後、運営委が10日に役員会を開いて3神社や関係団体の意見を集約し、開催方法の検討を進めてきた。[br] 17日の全体会議には約30人が出席。青森ねぶた祭をはじめ、中止が決定した東北地方の祭りやイベントなどについて報告した上で、塚原会長が運営委の検討状況を説明した。祭りの規模を縮小して神社の祭典のみ執り行う案に対し、出席者から異論は出なかった。[br] 塚原会長は取材に「市民の安全を最優先した結果。300年の節目でもあって、(規模縮小は)残念だが、理解はいただけると思う。来年は準備をして、気持ちのいい三社大祭にしたい」と述べた。[br] 小林眞市長は「安全安心を最優先に考えた上での決断を尊重したい。地元経済がさらなる影響を受けることが想定されるため、国や県の動向を注視し、市としてどのような支援ができるかを検討していく」とのコメントを出した。新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市