【新型コロナ】青森県内公立病院、万一に備え対策が進む

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の来院に備え、南部町医療センターに設置されたプレハブ=3日、同町
新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の来院に備え、南部町医療センターに設置されたプレハブ=3日、同町
青森県内で新型コロナウイルスの感染者が増える中、まだ患者が確認されていない県南地方の町村部の公立病院でも万一に備えた対策が進む。各医療機関は、感染の疑いがある患者の来院も想定し、敷地内に診察用のプレハブを設置したり、自家用車に乗せたまま診察.....
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 青森県内で新型コロナウイルスの感染者が増える中、まだ患者が確認されていない県南地方の町村部の公立病院でも万一に備えた対策が進む。各医療機関は、感染の疑いがある患者の来院も想定し、敷地内に診察用のプレハブを設置したり、自家用車に乗せたまま診察したりする方針を決め、一般の利用者と接触しないよう工夫する。ただ、事前連絡なしに来院すれば、対策が有効に機能しない可能性もあり、発熱などの症状がある場合は保健所への事前相談の徹底を呼び掛ける。[br] 新型コロナウイルスの感染患者に対しては現在、県内6圏域の感染症指定医療機関などが診療に当たる。ただ、こうした医療機関は市部にしかなく、病床に限りもあることから、受け入れられなくなれば、町村の医療機関に協力を求められるケースも予想される。[br] 南部町の町医療センターでは、院内に感染症患者用の診察室「インフェクションルーム」があり、通常とは別の出入り口も設ける。だが、胃腸炎などの感染症患者の診察で同ルームを使用中の対応も考え、一般の来院者と接触しないよう、敷地内にプレハブ2棟を設けた。[br] おいらせ町のおいらせ病院も敷地内2カ所に専用のプレハブを設置。大間町の大間病院や七戸町の七戸病院では、発熱などの症状がある患者は自家用車で待機してもらい、医師が出向いて診察する方針だ。[br] 敷地内に診察テントを設置済みの三戸町の三戸中央病院ではさらに、慢性疾患の処方箋をもらうために来院する患者に対して、電話で状況を確認し、薬局で薬を受け取れるよう対応する考え。松岡保史副院長は「病院に来ない方が患者のリスクを低くでき、医師や看護師も有事に備えることができる」と話す。[br] 緊急時の対策が進む一方で、各医療機関に共通する悩みが、新型コロナウイルス感染の疑いがある患者が突然、来院するケースだ。[br] 南部町医療センターの佐々木大事務長は「早く診察して気持ちを楽にしてあげたいが、直接来院すると職員や来院者に感染する恐れがある」と強調。おいらせ病院の田中貴重事務長も「地域の生命線となる病院の役割を果たすためにも、事前の電話相談をお願いしたい」と呼び掛ける。新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の来院に備え、南部町医療センターに設置されたプレハブ=3日、同町