青森県などは3日、八戸市と青森市で新たに新型コロナウイルスの感染者が1人ずつ確認されたと発表した。八戸の感染患者は青森労災病院に勤務する20代の男性研修医で、青森は20代の男性消防士。これで、県内での感染確認者は計11人となった。一方、弘前大は3日、前日に秋田県大館市で感染が確認された20代の男性研修医について、3月に同大医学部を卒業したばかりだと明らかにした。研修医と会食したり、スペイン旅行をしたりした濃厚接触者が、八戸市立市民病院の研修医に4人、三沢市立市民病院の研修医に1人いたものの、PCR検査の結果はいずれも陰性だった。三沢市立市民病院は7日午前8時半まで休診する。[br] 県と八戸市によると、労災病院の研修医は3月23日、弘前市内で、大館の研修医を含む約30人と会食。25日に弘前から自家用車で八戸に移動し、26日に三沢空港から実家のある愛媛県に飛行機で帰省。31日に青森県内に戻り、4月1、2日は労災病院で研修に参加した。[br] 28日に37・8度、29日に36・5度の熱があったが、現在は症状がなく、研修に参加した2日間は患者とは接していなかったという。大館の研修医の感染が確認されたことを受け、市が調査した結果、濃厚接触者であることが判明。3日にPCR検査を実施したところ、陽性反応が出た。近く労災病院に入院する。[br] 濃厚接触者は愛媛県在住の両親。ほかは調査中で、判明した場合は、健康状態の経過観察を行い、必要であれば検査を実施する。[br] 3日に会見した三村申吾知事は、感染者が確認されるたびに海外渡航歴がある人らに外出自粛を呼び掛けてきた経緯を踏まえ、「こうなったことはとても残念に思う」と悔しさをにじませた。[br] 小林眞市長は市内で9人目の感染患者が確認されたことに「発生の経過を踏まえると原因が分からない形ではない」としつつ、「(八戸は)市外との交流が多いまちなので警戒は怠らない」と強調した。