【新型コロナ】青森県内で感染初確認「ついに来たか」住民に不安の声 

青森県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認された八戸市。中心街の人はまばらだ=23日午後8時ごろ
青森県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認された八戸市。中心街の人はまばらだ=23日午後8時ごろ
「とうとう来たか」「感染が広がらないか不安」。23日夜、八戸市で青森県内初となる新型コロナウイルス感染症の患者2人が確認されたことを受け、県民からは不安と戸惑いの声が上がった。多くの都道府県で感染者が確認されていることから「いずれは県内でも.....
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 「とうとう来たか」「感染が広がらないか不安」。23日夜、八戸市で青森県内初となる新型コロナウイルス感染症の患者2人が確認されたことを受け、県民からは不安と戸惑いの声が上がった。多くの都道府県で感染者が確認されていることから「いずれは県内でも確認されると思っていた」と冷静に受け止める声がある一方、既に打撃を受けている飲食業界は自粛ムードのさらなる拡大を懸念。国内での感染が止まらない中、住民の間には驚きと不安が広がっている。[br] 同市内の保育園に男児(5)を通わせる男性(34)は「いつかは県内でも感染者が出るとは思っていたが、まさか八戸が最初とは」と驚きを隠せない様子。保育園側からは、市内で感染者が出た場合には休園にする可能性がある―と言われているといい、「休園になったら息子の預け場所に困ってしまう」と困惑の表情を浮かべた。[br] 家族に病気の人がいるという十和田市の女性会社員(28)は「感染すれば命に関わるのでとても怖い。これまでも手洗いなど予防対策をしてきたが、近くで感染者が出たことで心配が増した」と不安げに話した。[br] 既に全国的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている飲食業界からは一層自粛ムードが広がる―との悲鳴も。八戸市湊町の飲食店経営の男性(49)は「飲食業界は非常に苦しい。倒産する店が出てきてもおかしくなく、あすが見えない状況」と苦しい胸の内を吐露し、三沢市の居酒屋で店長を務める男性(50)も「これまでの宴会のキャンセルは出ていたが、少人数のグループは来てくれていた。近い八戸で感染者が確認されたことで、また自粛ムードに戻ってしまう」とため息をついた。[br] これまで以上にマスクが手に入りにくくなるのでは―と物資不足を懸念するのは八戸市内のある福祉施設で働く女性職員(31)。施設でも慢性的にマスクが不足しているといい「手作りの布マスクを使用するなど工夫も必要になる」と強調。「施設内に感染者が出ないよう今まで以上に対策を強化し、利用者や家族の不安をあおらないよう適切な対応をしていきたい」と気を引き締めた。[br] 同市内のドラッグストアに勤務する女性(24)は「店頭にはマスクや消毒液の在庫はなく、入荷のめども立っていない。24日以降、来店者は増えると思うが十分な提供はできないと思う」と語った。[br] 一方、「こんな時期にスペインに旅行するなんて」と首をかしげるのは同市の小学校教員の女性(40)。小中学生や高校生が休校を強いられている現状に触れ、「子どもたちが我慢しているのに大人がこんな行動をしてしまうなんて」とあきれ気味だった。青森県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認された八戸市。中心街の人はまばらだ=23日午後8時ごろ