生薬栽培の可能性探る/新郷村が勉強会

薬用作物の栽培実績を紹介する荻沢範雄さん
薬用作物の栽培実績を紹介する荻沢範雄さん
市場価格に左右されにくい作物で農家の所得安定を目指そうと、新郷村は20日、同都市農村交流センター美郷館で、漢方薬の原料となる薬用作物(生薬)の栽培勉強会を開いた。村民10人が参加し、村の環境に適した三つの作物の栽培方法を学び、可能性を模索し.....
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 市場価格に左右されにくい作物で農家の所得安定を目指そうと、新郷村は20日、同都市農村交流センター美郷館で、漢方薬の原料となる薬用作物(生薬)の栽培勉強会を開いた。村民10人が参加し、村の環境に適した三つの作物の栽培方法を学び、可能性を模索した。[br] 10年前から栽培に取り組んでいる同村の荻沢範雄さん(71)と、製薬会社に生薬の卸売りを行うカナイ生薬(横浜市)の金井澄雄代表が講師を務めた。[br] 金井代表は「中国産がこの先、見通せず、製薬会社から国内産の依頼が増えている」と話し、村に適している作物として、トウキ、センブリ、カノコソウの栽培方法を解説した。[br] 育てやすさはトウキ、カノコソウ、センブリの順だが、栽培が難しいほど買い取り価格は上がることから、金井代表は「人により向き、不向きはあるが、しっかり育てられればその分、利益が上がる」と強調した。[br] 荻沢さんは3種類とも栽培した経験があり、その収量実績などを紹介。毎年、試行錯誤しながら効率的な栽培を模索していると言い、「どの作物も自分なりの工夫が必要だ」とアドバイスしていた。[br] 金井代表によると、同社は青森県内で7個人・団体から生薬を買い取りしている。そのうち村内は、荻沢さんを含めて4件で、いずれもカノコソウだという。[br] 金井代表は出席者に「興味があれば挑戦してほしい。新郷が生薬の産地になれば」と呼び掛けていた。薬用作物の栽培実績を紹介する荻沢範雄さん