国スポ使用に事実上NG 野辺地町立体育館、青森県が耐震性で問題視

野辺地町が国民スポーツ大会の会場として検討している町立体育館=19日、野辺地町
野辺地町が国民スポーツ大会の会場として検討している町立体育館=19日、野辺地町
2025年に青森県内で開催される第80回国民スポーツ大会のハンドボール競技少年の部で、野辺地町が競技会場として検討している町立体育館について、県が耐震診断が実施されていないのを理由に、会場として使うのは難しいとの考えを示していることが19日.....
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2025年に青森県内で開催される第80回国民スポーツ大会のハンドボール競技少年の部で、野辺地町が競技会場として検討している町立体育館について、県が耐震診断が実施されていないのを理由に、会場として使うのは難しいとの考えを示していることが19日、町などへの取材で分かった。会場として事実上の“ノー”を突きつけられた格好だ。[br] 町は当初、町運動公園内に事業費約27億3千万円で新総合体育館を整備し、同競技の会場とする計画としていた。[br] しかし、昨年就任した野村秀雄町長が「現在の財政状況では建設困難」と凍結を表明。代わりの会場に、町立体育館と県立野辺地高校体育館を併用する考えを示し、県などと調整を続けていた。この過程で町立体育館の耐震性が問題視された。[br] 町立体育館は県内で前回開催された「あすなろ国体」に合わせ、1976年に整備。鉄筋コンクリート2階建てで延べ床面積3080平方メートル。基準となる5千平方メートル以下のため、町は耐震診断をこれまで行っておらず、必要な耐震性が確認されていない。[br] 県準備委員会の担当者は「全国大会なので耐震性は大前提。このことを十分に理解した上で、町は競技地として手を上げたはずだ」と指摘する。[br] 同体育館を会場とするには、耐震診断を実施し、必要であれば補強工事を行わなければならない。ただ、経費や期間が見通せない上、町関係者は「診断しても、そもそも建物が古くて工事できない可能性の方が高い」と話す。来年度の当初予算案に耐震診断の必要経費を盛り込まない方針だ。[br] これらの経緯を踏まえ、18日には県ハンドボール協会の関係者らが町役場を訪れ、町に対して新体育館の建設を要望したという。[br] 野村町長は取材に「ハンドボール競技は開催したいと考えている。本当に町立体育館が駄目なのか、県と話をしたい」と語った。野辺地町が国民スポーツ大会の会場として検討している町立体育館=19日、野辺地町