八戸市予算案980億円 市債残高過去最大1155億円/20年度

八戸市は18日、2020年度の一般会計当初予算案を公表した。総額は前年度当初比7・4%減の980億円。市立屋内スケート場「YSアリーナ八戸」や、6月に供用開始予定の市総合保健センターの建設工事が19年度でほぼ完了したことで、3年ぶりの減少と.....
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 八戸市は18日、2020年度の一般会計当初予算案を公表した。総額は前年度当初比7・4%減の980億円。市立屋内スケート場「YSアリーナ八戸」や、6月に供用開始予定の市総合保健センターの建設工事が19年度でほぼ完了したことで、3年ぶりの減少となる。ただ、マイナス編成とはなったものの予算規模は依然として高水準。歳入の柱となる市税が減少する一方、扶助費は膨らみ、基金残高も目減りする中、財政健全性の維持に向けた慎重な運営が求められる。[br] 市は東日本大震災以降、主に通常分と復興分に分けて予算を編成している。[br] 通常分は4・3%減の914億228万円。持続可能な地域社会の形成に向けて各種施策に取り組み、質の高い行政サービスの提供を目指すことを掲げた。復興分は35・8%減の65億9771万円。引き続き、災害に強いまちづくりに向けた事業を展開する。[br] 歳入のうち、自主財源は35・9%に当たる352億円で、市税は1・3%減の297億円。依存財源である地方交付税は7・2%増の175億4400万円、国庫支出金は2・2%増の206億7685万円となっている。[br] 市債は大型建設事業が一段落し、39・1%減の102億6210万円。貯金に当たる基金の取り崩しは12億円で、各事業の不足分を補てんする。19年度末見込みの市債残高は、過去最高の1155億円で、基金残高は50億円。[br] 歳出は人件費と扶助費、公債費を合わせた義務的経費が0・7%減の478億4922万円。公債費は減少した一方、人件費と扶助費が膨らんだ。[br] 普通建設事業費など投資的経費は、YSアリーナ八戸や市総合保健センターの建設工事のめどが付き、30・2%減の142億6118万円。物件費などその他の経費は3・5%減の358億8959万円を計上した。[br] 新規事業には、中学2年生を対象に無料でピロリ菌検査を実施するほか、八戸公園内の園路整備に向けた事業を盛り込んだ。[br] 18日の定例会見で、小林眞市長は「厳しい財政状況と経済環境は予想されるが、市政のさらなる前進に向け着実に取り組んでいきたい」と強調した。 当初予算案は、27日開会予定の市議会定例会に提案する。