八戸圏域のファンづくり重視 「8base」都内に6月オープン

八戸都市圏交流プラザ「8base」の外観(八戸市提供)
八戸都市圏交流プラザ「8base」の外観(八戸市提供)
八戸市は今年6月下旬、東京都千代田区に八戸都市圏交流プラザ「8base(エイトベース)」を開設する。八戸圏域8市町村の特産品の販路拡大を目指す飲食・物販機能や観光誘客に加え、首都圏からの移住促進に向けた取り組みを展開。市は「八戸圏域のファン.....
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 八戸市は今年6月下旬、東京都千代田区に八戸都市圏交流プラザ「8base(エイトベース)」を開設する。八戸圏域8市町村の特産品の販路拡大を目指す飲食・物販機能や観光誘客に加え、首都圏からの移住促進に向けた取り組みを展開。市は「八戸圏域のファンづくりにつなげたい」と新たな交流拠点に位置付ける。一方、立地場所は東京都心のため、賃貸料を含む年間運営費は概算で約4700万円を想定。一般的なアンテナショップとの差別化を図り、地元の魅力を発信して確実な効果を生み出す仕掛けが重要になる。[br] 市によると、エイトベースの運営は、八戸圏域連携中枢都市圏事業として実施する予定。JR有楽町駅と新橋駅間にある高架下空間を生かし、ジェイアール東日本都市開発が整備した商業エリア「日比谷OKUROJI」に入居する。エイトベースを含む44店舗が一斉にオープンする運びだ。[br] エイトベースの店舗面積は141平方メートル。地場産品や土産品を販売する物販スペース、40席程度の飲食スペースなどを設け、八戸圏域の魅力である「食」にスポットを当てて飲食機能を強化する方針。運営費には賃貸料のほか、イベント費や広告費などを見込む。[br] 店舗の運営事業者は公募により、八戸市内や都内で飲食店を展開する「金剛」(同市、大久保圭一郎社長)に決定。八戸圏域の特産品や旬の食材を使ったメニューを提供し、地域の食ブランドを継続的に発信する。[br] 最大の特徴は、地元を応援する関係人口の拡大に向けた交流機能だ。同窓会など八戸圏域ゆかりの人が集まるイベントを企画してネットワークを広げ、Uターンや移住の促進を目指す。[br] 市観光課の安原清友課長は「八戸圏域のファンづくりを重視したい。首都圏で活躍している地元出身者が新たな人を呼び込み、関係人口が増えることを期待している」と強調。首都圏への人口流出が続く現状を踏まえ、「将来的な八戸圏域への移住、定住にもつなげたい」と展望を語る。[br] ただ、近年は地方創生に関する事業が増え、首都圏には地方のアンテナショップが数多く立地。“アピール合戦”によって競争が激化し、費用対効果を考慮して撤退した自治体もある。[br] 市は日比谷OKUROJIに入居する他店舗との連携も視野に入れ、交流機能を活用して差別化を図った取り組みを進める考え。安原課長は「国の有利な制度を運営の財源に充てたい。交流イベントを通して八戸圏域の魅力を直接的に伝え、人のつながりが生まれる拠点にする」と話した。八戸都市圏交流プラザ「8base」の外観(八戸市提供)