五戸町スポーツクラブが活動内容拡充 子どもたちの新たな受け皿に

新設されたサッカーU―18のスクールで練習に励む選手たち=4月、五戸町
新設されたサッカーU―18のスクールで練習に励む選手たち=4月、五戸町
少子化や教員の働き方改革などで総合型地域スポーツクラブの重要性が高まる中、「五戸町スポーツクラブ」は本年度、活動内容を大幅に拡充させた。サッカーやバスケットボールでは、大会にも出場可能なクラブチームを新設。野球ではプロを目指す選手も育成する.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 少子化や教員の働き方改革などで総合型地域スポーツクラブの重要性が高まる中、「五戸町スポーツクラブ」は本年度、活動内容を大幅に拡充させた。サッカーやバスケットボールでは、大会にも出場可能なクラブチームを新設。野球ではプロを目指す選手も育成するコースを開講した。町では団体競技の部活動やスポーツ少年団の運営が厳しさを増す。クラブに対しては、プレーする場を求める子どもたちの新たな受け皿としての期待が高まっている。[br][br] 1999年に町が設立し、2003年から町スポーツ振興公社が運営する同クラブはこれまで、地域住民がスポーツを楽しみ、豊かな生活を送るのを支援する目的で事業を展開していた。クラブチームとしての活動を行っていたのは女子サッカーの15歳以下だけだった。[br][br] だが、少子化を背景に、町では年々、各種大会に単独で参加できるチームの編成が困難に。盛んなサッカーでも、町立五戸中サッカー部が部員数の減少で昨秋から学校単独で大会に出場できなくなり、青森県立五戸高の閉校も決まった。子どもたちが各競技に打ち込む場は次第に減少している。[br][br] 「子どもたちが好きなスポーツに打ち込める形を確立したい」(担当者)。こうした思いが、活動内容を充実させる原動力となったという。 本年度、同クラブでは、サッカーのU―12(12歳以下)とU―15、バスケットボールのU―12の計3チームを新設。サッカー18歳以下や野球、バレーボールの各スクールも開講した。[br][br] チームやスクールでは、指導者のライセンスを持った人や、社会人チームで経験を積んだボランティアスタッフらが指導に当たる。競技力の向上に加え、競技人口の拡大も目指し、日々、本格的な練習が行われている。サッカーでは既に八戸、十和田両市などからの練習生もいるという。[br][br] ただ、事業拡大に伴い、同クラブを運営する公社では、運営費や人件費の増加が見込まれる。現在は新型コロナウイルスの影響で主催イベントなども開催できておらず、会費や町からの補助金以外の収入確保が課題となる。 公社は今後、スポンサー企業や賛助会員を募ったり、オリジナルグッズを開発したりして、財務体質の強化を図る考え。[br][br] 担当者は「選手の人間的な成長というコンセプトの下、子どもたちに選んでもらえるようなチームづくりを進めたい」と強調した。新設されたサッカーU―18のスクールで練習に励む選手たち=4月、五戸町